EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

今世紀半ばに向け、気候変動や生物多様性の喪失が社会と経済の存立に影響を及ぼすと予測されており、私たちの生き方の根本的な転換が求められています。今回のVisionary Exchangeでは、「地球の未来と生物多様性」をテーマに、自然とともに繁栄する未来社会のためのビジョンを共有し、多様な生命が生き続けられる地球の条件を複合的な観点から考察します。UNEPが提唱する、社会と環境の両方に貢献する成長のみが価値を持つというネイチャー・ポジティブ経済の概念を土台に、各国の政策リーダーと実務家と共に、2030年以降に向けた国際協調の方向性を描きます。

10:00 開場/ウェルカム・コーヒー
10:30~12:00 第1部 スピーチ・プレゼンテーション

メイントピック:「地球の未来と生物多様性」(豊かで多様ないのちが住む地球を未来に残すために、私たちは何をすべきか?)

1.「地球の未来(エネルギー)」

世界のエネルギーシステムはなお化石燃料に大きく依存し、温室効果ガスの主要な排出源となっています。このセッションでは、エネルギー安定供給・経済性・環境保全のバランスをどのようにとっていくのかを、多角的な観点から議論します。国によって地理的条件や歴史的経緯が異なるため、エネルギーミックス、炭素循環の仕組み、地域コミュニティ中心の分散型電力網など、目指すモデルも多様です。

登壇者たちは、それぞれの国が培った知見を紹介しながら、エネルギー転換が産業競争力や人々の暮らしにもたらす影響、循環型経済が資源効率と環境負荷の低減に果たす役割、そして国際連携のあり方について議論を行います。

スピーカー:

ペーテル・シーヤールトー(ハンガリー外務貿易大臣、ハンガリー)

マラク・タラル・アルノリー(サウジアラビアエネルギー省 持続可能性および気候変動に関する上級顧問、サウジアラビア)

アレッサンドロ・ベヴィトーリ(サンマリノ共和国 労働・経済計画・A.A.S.S. 関係・生態系移行・技術革新大臣、サンマリノ)

2.「地球の未来(気候変動)」

気候変動対策では、排出削減と適応の両立、公正な移行、地域特性に応じたイノベーションが課題となっています。当セッションでは、いかにして脱炭素とレジリエンスを同時に進められるのか、意見を交わします。公共衛生と環境保全の結びつきや、新興技術が持つ可能性、教育や制度設計が果たす役割に焦点を当てつつ、発展途上国や脆弱な地域社会が公平に恩恵を受けるための仕組みを議論します。

スピーカー:

レイア・アルダマニ(PureHealth 最高サステナビリティ責任者、UAE)

イアン・オハラ(クイーンズランド工科大学 工学部副学部長、オーストラリア)

3.「生物多様性」

生物多様性は食料や文化の基盤であり、その喪失は人類の存続に関わる問題となります。自然資本を回復するためには、生態系を支える地域の知恵とグローバルな取り組みの両方が欠かせません。当セッションでは、豊かな生態系を持つ地域が直面する危機や保全の取り組みを紹介するとともに、都市における自然との共生、伝統文化の継承、教育・啓発の重要性を議論します。

さらに、多様なステークホルダーが連携し、ネイチャー・ポジティブ経済への移行を進めるための政策と実践を検討します。

スピーカー:

イボンヌ・テイ(テマセク・ショップハウス、テマセク・トラスト、ゼネラルマネージャー、シンガポール)

ジェローム・L・モンテマヨール(ASEAN生物多様性センター事務局長、ASEAN)

12:00~13:15 第2部 ランチ・ネットワーキング

出演者情報

モデレータ

稲田 誠士

アジェンダ2025アドバイザー

外務省及び内閣官房を経て外資系コンサルティングファームに勤務後、世界経済フォーラムの上級職やユーラシア・グループの日本代表を歴任。現在は FGS グローバルのマネージングディレクターおよび大阪・関西万博アジェンダ2025アドバイザー、複数社のアドバイザーを務める。

View Profile

Close

close

登壇者

ペーテル・シーヤールトー

ハンガリー外務貿易大臣

1978年10月30日、コマロム生まれ。
1997年、ギョール市ゲルゲリー・チュツォル・ベネディクト修道院高等学校を卒業、2002年、ブダペストの経済科学・公共行政大学校国際関係学部で学位を取得。
2002年からフィデス党の議員を務め、2022年に6期目の任期を開始。
2006年から2010年までフィデス党の広報局長。2010年から2012年まで首相報道官、2012年から2014年まで外務・対外経済関係担当国務大臣を歴任。
2014年6月から9月まで外務貿易副大臣を務め、2014年9月23日よりハンガリー外務貿易大臣に就任。
ローマ・カトリック教徒で、結婚しており、2人の息子がいる。2011年から2016年までフットサル選手として登録し、1部リーグで2試合、2部リーグで85試合に出場。

View Profile

Close

close

マラク・タラル・アルノリー

サウジアラビア エネルギー省 持続可能性および気候変動に関する上級顧問

マラク・アルノリー博士は、サウジアラビアエネルギー省の持続可能性と気候変動に関する上級顧問であり、気候変動緩和に関するIPCC作業部会のアジア地域代表として選出された副議長。国連気候変動枠組条約(UNFCCC)を含む国際交渉に科学的専門知識を提供。卓越した科学者として、アルノリー博士は研究論文を発表し、マサチューセッツ工科大学(MIT)やキング・ファハド石油鉱物大学(KFUPM)などの機関と協力してきた。ジョージ・メイソン大学で博士号を取得し、MITで博士研究員としてクリーンウォーターとエネルギーに関する研究を行う。2020年には、クリーンエネルギー大臣会合(Clean Energy Ministerial)から「ミッション・イノベーション・チャンピオン」に選出された。大学学長を含む学術界での重要な役職を歴任し、エネルギー分野における女性の活躍を熱心に支援する。

View Profile

Close

close

アレッサンドロ・ベヴィトーリ

サンマリノ共和国 労働・経済計画・A.A.S.S. 関係・生態系移行・技術革新大臣

アレッサンドロ・ベヴィトーリ氏は現在、労働・経済計画・A.A.S.S.(公社)との関係・環境移行・技術革新を担当する国務長官(大臣)。職業はフリーランスのビジネスコンサルタントで、政治活動は社会党から始まり、2015年には同党の党首を務める。2016年には民主社会主義左派(SSD)の立ち上げに関わり、2018年に政治書記に就任。2019年には選挙リストとして設立された「リベラ」の創設メンバーの一人となり、2020年11月の党大会を経て正式な政党として再編。
2016年からサンマリノの最高議会「大評議会(Grand and General Council)」の議員であり、第29議会では常設外交委員会の委員長も務める。2024年の選挙後、第31議会において国務長官に任命され、政府の重要ポジションを担う。
彼の担当分野は、労働市場、経済計画、公的インフラ、グリーン・トランジション(環境移行)、公共サービスおよびビジネスのデジタルトランスフォーメーションなど、サンマリノの将来にとって極めて重要な分野をカバー。

View Profile

Close

close

レイア・アルダマニ

PureHealth 最高サステナビリティ責任者

レイアは、サステナビリティ、財務、企業戦略において 20 年以上の経験を有し、サステナブルな慣行を中核事業に統合し、社会的価値を最大化し、環境への影響を最小限に抑え、ステークホルダーに価値を提供してきた実績を持つ。環境、社会、ガバナンス(ESG)目標の推進への献身的な取り組みは広く認められ、Forbesが選ぶ「2024年にサステナビリティアジェンダをリードするMENA地域の女性経営者5人」に選出される。
ピュアヘルス最高サステナビリティ責任者として、レイアはピュアヘルスのサステナビリティアジェンダの形成と推進において中心的役割を果たし、社会と地球の持続可能な未来をリードする先駆者として活躍中。

View Profile

Close

close

イアン・オハラ

工学部長補佐、クイーンズランド大学工学部長、クイーンズランド・バイオフューチャーズ産業大使

イアン・オハラはクイーンズランド工科大学(QUT)工学部の副学部長。イアンは、バイオ経済の育成とバイオ燃料、バイオエネルギー、バイオマテリアルを含むバイオベース製品の開発に関する政策、技術、システムにおける世界的な専門家として広く認識されている。学術的な役割に加え、クイーンズランド州政府のバイオフューチャーズ産業大使として、クイーンズランドのバイオフューチャーズ産業と産業バイオテクノロジー分野の親善大使を務める。大使として、イアンは政府に戦略的助言を提供し、バイオ燃料産業の成長を支援するため、国内および国際的な投資の獲得を支援。グローバル・バイオエコノミーに関する国際諮問委員会のメンバーでもある。

View Profile

Close

close

イボンヌ・テイ

テマセク・ショップハウス、テマセク・トラスト、ゼネラルマネージャー

イヴォンヌ・テイ氏はメディア業界で豊富な経験を持ち、Foxインターナショナル・チャンネルズのシンガポール事業を統括するシニア・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーとして、ナショナルジオグラフィック・チャンネル、Foxムービー、Foxスポーツなどの人気ブランドを監督。
2014年、イヴォンヌ氏は英国に拠点を移し、フィランソロピー(社会貢献活動)およびインパクト分野に転身。インパクトクリエイターと地域コミュニティをつなぐ代替資金調達プラットフォーム「Gofiee」を設立し、さらに社会変革を目指すスタートアップやチェンジメーカーのためのプラットフォーム「Festival of Disruptors」および「Ten4Ten」を共同設立。また、国際人権NGO「インターナショナル・ジャスティス・ミッションUK」にてボランティア活動を行い、「ワイルドエイドUK」では理事を務める。
2018年、テマセク・ショップハウスの運営を任される機会を得てシンガポールに帰国。現在はゼネラルマネージャーとしてこの社会的インパクト・ハブの運営を担い、インパクトを生み出す人々が集い、新たな連携を築き、公共の利益のために変化を促す場を提供する「プレイスメーカー(場の創出者)」としての役割を果たす。

View Profile

Close

close

ジェローム・L・モンテマヨール

ASEAN生物多様性センター事務局長

ジェローム・L・モンテマヨール博士は現在、ASEAN生物多様性センター(ACB)の事務局長。同氏はこの役職において、生物多様性保全に関する地域協力と調整を促進し、人々の福祉のための持続可能な管理、利用、ならびに利益の公平な分配を確保する役割を担う。
モンテマヨール博士は、30年以上にわたり開発専門家として活動しており、フィリピンおよびアジアにおける社会開発、公教育の質の向上、持続可能な開発、保全管理、気候変動対策などの分野に積極的に携わってきた。
ACBに着任する前は、フィリピンにおける市民社会の環境保全活動に対する助成を目的とした初の財団法人である「フィリピン環境財団(FPE)」の事務局長。また、「2025〜2040年フィリピン泥炭地国家行動計画」の策定においては、主要ファシリテーターとしての役割を果たす。
さらに、EUのASEANにおける泥炭地の持続可能な利用および煙害緩和プロジェクト(SUPA)第2コンポーネントの一環である「People for Peat」において、フィリピンのカントリー・コーディネーターを務める。同氏はこの任務において、「People for Peat ビジネス・ハブ」および「ピート・レンジャー・プログラム」のフィリピン国内での実施を統括。
学術的には、デ・ラ・サール大学マニラ校、フィリピン女性大学、ミリアム・カレッジに所属歴がある。

View Profile

Close

close

地球の未来と生物多様性 ウィーク

Agenda2025関連プログラム「Visionary Exchange」

Agenda2025関連プログラム「Visionary Exchange」と題して、「地球の未来と生物多様性」をテーマにしたビジネス交流を開催します。この会合には万博の公式参加者のビジネス代表団、大学、科学者、政府関係者、アジェンダ2025主催プログラムのパネリスト、および日本の産学官等関係者が一堂に会し、テーマに沿ったディスカッションやネットワーキングを行います。(招待者のみのイベントです)

  • 20250918日(木)

    10:3013:15

    (開場 10:00)

  • EXPOサロン
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

招待制で実施するプログラムとなっております。

OTHER PROGRAM

地球の未来と生物多様性 ウィーク その他のプログラム

OSAKA, KANSAI, JAPAN EXPO2025

大阪・関西万博に関するWebサイト
「大阪・関西万博公式Webサイト」はこちら!

EXPO2025 Visitors

便利機能など万博がより楽しくなる公式アプリ
「EXPO 2025 Visitors 」はこちら!

language Language