地球の未来と生物多様性 ウィーク
テキスタイルの未来を共に考える- 循環性とイノベーションの潜在力を共に模索する
欧州連合
私たちの生活に彩りを与えてくれるファッション。しかし、その一枚の服が地球環境にどのような影響を与えているか、考えたことはありますか。
本プログラムでは、華やかなファッション業界が直面する環境問題に焦点を当て、テキスタイル産業の未来をより持続可能で環境に優しいものへと変えていくための道筋を探ります。
第1部:ハイレベル・ディスカッション
「より持続可能な未来を織りなす:テキスタイル産業における革新」
第2部:パネルディスカッション
「テキスタイル産業の環境コスト」
映像記録有り
対話プログラム
- サーキュラーエコノミー
| 同時通訳 | 未定 |
|---|---|
| 発信言語 | 未定 |
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トラックプログラム
- 開催日時
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2025年09月22日(月)
10:30 ~ 12:15
(開場 10:00)
-
- 開催場所
- 各パビリオン
- ポーランドパビリオン
プログラム内容
*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)
テキスタイル産業は、私たちの暮らしに欠かせないだけでなく、各国の経済や文化においても重要な役割を担っています。しかしその一方で、大量の廃棄物、水質汚染、資源の枯渇といった、深刻な環境問題の一因となっていることも事実です。
このプログラムは、メーカー、政策担当者、デザイナー、サステナビリティの専門家といった、業界の様々な立場で活躍する方々が一堂に会する貴重な機会です。それぞれの知見を共有し、テキスタイル産業の未来を再創造するための、先進的な解決策について語り合います。
本プログラムを通じて、資源を無駄にしない「循環型」の社会をいかにして築いていくか、そのヒントを皆様にお届けします。ファッションを愛するすべての人々と共に、より良い未来を考える一日です。
実施レポート
【振り返り】
本セッションでは、華やかな一方で環境負荷の大きいファッション・テキスタイル産業を対象に、循環性(circularity)とイノベーションの観点から課題の整理と変革の方向性を探りました。
構成は、イノベーショントレンドに関するハイレベル・ディスカッションと、「テキスタイル産業の環境コスト」を主題とするパネルディスカッションの二部構成で行われました。
議論の中で確認された主要ポイントは以下の通りです。
・課題の明確化
1着の衣服に伴う資源消費、廃棄、汚染といった問題を可視化することで、産業全体が抱える環境課題を共有し、正しく評価するための共通認識を形成しました。
・変革の方向性
循環化の鍵として、製品設計(耐久性・修繕性・再資源化の容易さ)、素材開発(二次繊維や代替繊維の活用)、運用面(回収・選別・リサイクル)を一体的に捉えることの重要性が強調されました。
・意識から行動へ
課題の特定と解決の方向性を同時に扱うことで、参加者が単なる認識共有から実践への準備段階へと進むきっかけとなりました。特に、測定手法、素材選定、リサイクル・回収スキームへの関与が主要な論点として取り上げられました。
本セッションを通じ、テキスタイル産業の環境コストを正面から捉え、持続可能な産業への転換に向けたイノベーションの方向性と環境影響の把握手法について、参加者間で共通理解が深まりました。
【会期後の取り組み】
本セッションでの議論を踏まえ、以下のアクションが実践への道筋として示されました。
・評価と情報開示
主要製品ラインにおける製品単位の環境影響を可視化し、その結果を社内で共有する体制を整備します。
・デザインの見直し
耐久性・修繕性・再資源化の要件を再確認し、改善が必要な設計項目を優先的に見直します。
・素材の実証
再生繊維や代替繊維を用いた試験導入を開始し、性能・品質・供給可能性を評価します。
・回収・リサイクルとの連携
既存の回収・選別・リサイクルスキームへの参画、または自社での強化策を検討し、社内での役割分担やデータ連携を整理します。
・外部への発信
指標、デザイン方針、リサイクル・回収への取組状況について、簡潔な方針を対外的に発信します。
製品レベルでの影響把握、デザインの再点検、素材実証の推進を通じて、企業は議論から実行段階へと着実に移行することが期待されます。
出演者情報
モデレータ
クレア・ダウニー
リディスカバリー・センター 最高経営責任者(CEO)
2021年より同センターで政策・リサーチディレクターとして活躍し、画期的な循環型経済の研究や教育プログラムを推進してきました。2025年にCEOに就任し、20年以上にわたる循環型社会関連の経験を活かして、サーキュラーライフの普及に尽力しています。
アイルランド国内の国家廃棄物諮問グループや国家テキスタイル諮問グループ、欧州循環型経済ステークホルダーネットワークプラットフォーム、RREUSEネットワーク、Right to Repairキャンペーンに参加。また、Chartered Institute of Waste Managementのフェローであり、Green Foundation Irelandの理事も務めています。
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登壇者
ジェシカ・ロスウォール
欧州委員会 環境・水のレジリエンス・サーキュラーエコノミー担当
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東 憲児
Spiber株式会社 副社長
バイオテクノロジーを背景に、10年以上にわたりバイオマテリアルの革新に取り組んでいます。2013年より、Spiber株式会社の事業開発およびサステナビリティ推進を担当し、循環型で持続可能な社会の実現を目指すプロジェクトを推進しています。現在は、フランスを拠点に、同社ヨーロッパ支店の代表として地域の事業運営も統括しています。
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ドゥニア・ウォネ
ヴェスティエール・コレクティブ インパクト最高責任者
ドゥニアは5年間にわたり同社で勤務し、ステークホルダーとのインパクトパートナーシップや社外向けの活動を担当しています。循環型社会の考え方や、同社のリセールプラットフォームがより良い消費行動にどう貢献できるかを広く伝えています。
ブルームバーグ・グリーン・フェスティバルやChangeNOWなどの業界イベントでも講演やパネル参加を行い、ラグジュアリーファッション分野における循環型ビジネスモデルの普及・推進に貢献しています。
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マリア・ニコロプルー
欧州経済社会委員会(EESC)および欧州循環型経済ステークホルダープラットフォーム メンバー
スペインの労働組合 Comisiones Obreras を代表する労働者グループの一員としてEESCに参加しています。現在、NAT局の副会長の一人であり、欧州循環型経済ステークホルダープラットフォームの運営グループのメンバーも務めています。
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マリア・ベラ・デュラン
EuRIC シニア・テクニカル・マネージャー
2021年7月にEuRICにジョイン。化学工学を専門とし、スペイン・マラガ大学でMBAを取得。以前は同大学で約5年間プロジェクトコーディネーターとして、マネジメントの卓越性や国際化に関するプロジェクトに従事していました。
EuRICでは、欧州プラスチックリサイクル部門(EPRB)を担当するとともに、循環型経済法を含むリサイクル産業に関する技術的・規制的課題の管理も行っています。
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地球の未来と生物多様性 ウィーク
テキスタイルの未来を共に考える- 循環性とイノベーションの潜在力を共に模索する
私たちの生活に彩りを与えてくれるファッション。しかし、その一枚の服が地球環境にどのような影響を与えているか、考えたことはありますか。
本プログラムでは、華やかなファッション業界が直面する環境問題に焦点を当て、テキスタイル産業の未来をより持続可能で環境に優しいものへと変えていくための道筋を探ります。
第1部:ハイレベル・ディスカッション
「より持続可能な未来を織りなす:テキスタイル産業における革新」
第2部:パネルディスカッション
「テキスタイル産業の環境コスト」
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2025年09月22日(月)
10:30~12:15
(開場 10:00)
- 各パビリオン
- ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
- ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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