EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
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ジェシカ・ロスウォール環境委員が述べたように、「今こそ自然をバランスシートに組み込む時です」。人間を自然の一部と認識することで、私たちの価値の定義が変わり、生態系の健全性、社会の幸福、そして長期的なレジリエンスが優先されるようになります。 EUと日本のようなパートナーシップは、政策の整合性と文化遺産がいかにこの転換を支えられるかを示しています。資源意識と自然循環の尊重という日本の伝統は、持続可能な生産と消費のための適切なモデルを提供しています。
しかし、循環性とは単に効率性の向上だけではありません。充足性、公平性、そしてシステム変革に関わるものです。地球の限界内で人類のニーズを満たし、過剰生産を削減し、どの地域やコミュニティも取り残されないことを意味します。 世界のリーダーシップは、この変革を可能にすることに注力する必要があります。解決策を輸出するのではなく、国境を越えてアイデアや価値観を結びつけることです。
循環外交を通じて、循環型であるだけでなく、公平で、回復力があり、将来を見据えた経済の基盤を築くことができます。

実施レポート

【振り返り】
本セッションでは、循環的でレジリエントかつ公正な経済を実現するためには、国家政策を超えたグローバルな協力が不可欠であることが強調されました。
中心となるテーマは「サーキュラー・ディプロマシー(循環外交)」であり、国や地域、セクターを越えて価値観と実務を結びつける枠組みとして位置づけられました。対話、知識交換、共同実装を通じ、循環の理念を現実的な行動へと転換する重要性が確認されました。

主な論点は以下の通りです。

協調の再定義: 気候変動や資源、社会課題は国境を越えて連関しており、政府だけでなく、都市、企業、市民社会が連携する「多層的協力」の重要性が共有されました。

レジリエンスと公正の両立: 循環経済は資源効率の改善だけでなく、安定供給や社会的包摂にも貢献するとの認識が示され、地域差を尊重しつつ共通の基盤を築く「知の往還(相互学習)」が鍵とされました。

対話から共同行動へ: 概念共有から具体的アクションにつなげる段階的プロセスが提示され、今後の実装を見据えたテーマ設定や関係機関の巻き込みが提案されました。

本セッションは、価値とアイデアを国際的に結びつけることで、循環的で公正な経済を形づくるグローバルリーダーシップの方向性を示したといえます。


【会期後の取り組み】
セッションで得られた知見を踏まえ、循環外交・多層協力・共同実装の三本柱に沿って、以下のアクションを順次進めていきます。

連携先の可視化と窓口設置: 都市、企業、国際機関、研究機関のネットワークを整理し、資源循環・レジリエンス・公正の各テーマごとに連絡窓口を設定します。

知識交換の定例化: セッションで共有された議論を基盤に、定期的なラウンドテーブルやウェビナーを設け、評価観点と事例を共通化します。

小規模パイロットの立上げ: 回収・再資源化や包摂的循環モデルなど、具体的な共同実装案件を立ち上げ、評価方法を共有します。

共通コミュニケーション基盤の整備: 用語や指標、進捗報告フォーマットを統一し、関係者間の情報共有を円滑化します。

成果の発信と拡大: 実装状況や学びを報告書・映像などで定期発信し、新たな参加主体の巻き込みにつなげます。

これらを通じて、対話を継続的な協働へと発展させ、循環・レジリエンス・公正の実現に向けた国際連携を着実に深めていきます。

出演者情報

モデレータ

ラデヤ・ゴーディナ・コシール

Circular Change 創設者・代表取締役

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登壇者

ジェシカ・ロスウォール

欧州委員会 環境・水のレジリエンス・サーキュラーエコノミー担当

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シリアン・ローアン

欧州経済社会委員会(EESC)委員、欧州持続可能性政策委員会(ECESP)

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シーラ・アガーワル=カーン

国連環境計画(UNEP)産業・経済部門 ディレクター

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ヤネス・ポトチュニック

国際資源パネル(IRP)共同議長

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原田 禎夫

同志社大学 経済学部 公共経済学(環境政策・地域政策)准教授

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パラナガマゲ ラクシータ

公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)プログラムコーディネーター

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アガタ・マイスナー

Generation Climate Europe 会長・創設者

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地球の未来と生物多様性 ウィーク

循環的で強靭かつ公正な経済のためのグローバルリーダーシップ

真に循環型、レジリエント、そして公正な経済は、各国の政策だけでは実現できません。世界的な協力とリーダーシップの共有が不可欠です。
循環外交とは、循環型経済の原則を戦略的に活用し、国、コミュニティ、そしてセクター間の橋渡しをすることです。これは、包括的な対話、知識の共有、そして共通の目標に向けた共同行動を促進します。

  • 20250922日(月)

    16:3018:30

    (開場 16:15)

  • 各パビリオン
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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