EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)
未来を響き合わせる

大屋根リング・静けさの森・Better Co-Beingパビリオンを実際に共創した建築家・アーティスト・科学者ら6名が集い、「異なる存在はいかに響き合い、未来社会を共創できるか」を検証する120分の対話セッションです。前半は各登壇者が現場での実践を7分ずつ報告し、創作の裏側や協働プロセスを共有。後半は〈地球の響き〉〈いのちの響き〉〈未来の響き〉の三章構成で、非人間的知性、多文化的価値観、better co-beingなどを軸に相互に問いかけ合いながら議論を深めます。体験済みの来場者にもまだ訪れていない聴衆にも響くよう、映像・写真・言葉で現場の感覚を立ち上げ、会場全体で“共鳴のプロセス”を追体験。最後にモデレーター宮田裕章が「次の共鳴を起こす行動」を参加者一人ひとりに託して締めくくります。

※トマス・サラセーノ氏はオンラインでセッションに出演します。

実施レポート

【プログラム要旨】
2025年大阪・関西万博における「未来に向けた多文化の共鳴」セッションは、現代社会の課題と未来への展望を、多分野の知性と感性が交差する場として提示した。このプログラムでは、科学、建築、芸術、哲学など、専門性の異なる登壇者たちが、それぞれの視点から「共鳴」というテーマを軸に語り合い、人類の新たな価値創造と共生の可能性を模索した。

【宮田 裕章氏 発言要旨】
宮田裕章氏は、本セッションのモデレーターとして登壇し、データサイエンティストとしての知見と社会哲学的視点から「未来に向けた多文化の共鳴」の意義について語った。氏はまず、人類がグローバルに直面する課題——環境、分断、孤立、格差など——に対し、既存の制度や枠組みではなく、文化やアートが果たす役割の重要性を強調した。彼にとって文化とは、論理を超えた共感と想像力によって人と人を結ぶ「共鳴の装置」であり、数値化されない価値を見出す方法である。 特に「共鳴」という概念について、宮田氏はそれを「違いを前提としながらも、つながりを見出すこと」と定義した。均質化された共通性ではなく、異なる価値観や感性が交差し、互いの違いを尊重した上で感情が共振する状態にこそ、多文化社会における未来のヒントがあると述べた。これは、分断を超えて社会を再構築する上で、感性やアートが持つ役割の本質を言い当てるものである。 また、宮田氏は現代における「意味の喪失」についても触れ、テクノロジーが進化する一方で、人々が感じる孤立感や無力感が深まっていることに言及した。こうした時代において、数値や効率では測れない価値を回復するためには、身体性や物語性に基づく文化の営みが重要だと語った。特に若い世代にとっては、デジタル空間とリアルな空間が交錯する現代において、意味のある「つながり」をどう築くかが鍵であるという。 さらに、セッション全体を通じて宮田氏が繰り返し強調したのは、「異質性を恐れない」社会の必要性である。多様な文化的背景や価値観を持つ人々が交差する場において、共鳴は単なる調和ではなく、むしろ摩擦や葛藤を通じて深まるものであると語った。彼の言葉は、分断が進む現代において、文化が果たすべき新たな使命を明示していた。

【藤本 壮介氏 発言要旨】
藤本壮介氏は、自然と人との新たな関係性を探求する建築家として、空間を通じた共鳴の可能性について語った。彼の設計思想は、「自然の一部としての建築」を目指すものであり、建築を人間だけでなく環境や他の生物と共に存在する「場」として再定義している。セッションでは、これまで手がけた森林のような住宅や公園と建築が融合した公共空間の事例を紹介しながら、自然との接続性が都市における新たな文化創造の鍵になると述べた。特に印象的だったのは、建築における「曖昧さ」や「未完成性」を肯定する藤本氏の哲学である。彼にとって建築とは完成された造形物ではなく、時間とともに変化し、人々の使い方によって更新される「開かれた構造体」である。この考えは、多文化社会における柔軟性と重なり、異なる人々が共存し続けるための空間的条件として提示された。 また、藤本氏は建築を「文化の触媒」とも表現し、建築空間がどのように人々の行動や感情に影響を与え、そこに新たな文化的意味が付与されていくかに関心を寄せている。セッション中でも、自然と都市の二項対立を乗り越え、それらを連続したグラデーションとしてとらえる視点が語られ、参加者にとって都市生活の再解釈を促す契機となった。 さらに、藤本氏は「誰でも使える、誰のものでもない空間」が未来の都市における理想であると述べた。これは、所有や管理という概念を超えて、人々の創造性に委ねられた共有空間のあり方であり、多様な文化的背景を持つ人々が共存する基盤としての可能性を提示している。
彼の語りは、建築が単なるハードではなく、文化や記憶、感情が重層する「生きた空間」であることを明確にし、多文化の共鳴を空間的に支える思想的基盤を提示するものであった。

【長谷川 祐子氏 発言要旨】
長谷川祐子氏は、現代美術のキュレーターとしての豊富な経験をもとに、芸術が現代社会に果たす役割と、それがいかにして「多文化の共鳴」を生み出すかについて語った。彼女はまず、アートが単なる視覚的表現にとどまらず、社会の構造、価値観、記憶といった「見えないもの」に光を当てる装置であることを強調した。芸術は、社会の中で見過ごされがちな存在や、歴史の中で抑圧されてきた声を可視化し、それを人々に提示することで、社会的認識の地図を更新する力を持っていると述べた。 長谷川氏は、これまで関わってきた国際展や美術館での企画を例に挙げながら、アートが文化的多様性をどう扱うかを解説した。彼女が企画する展覧会では、アジアや中東、アフリカといった非西洋の作家を積極的に紹介し、既存の美術史の枠組みを越えた「グローバル・アート」の構築に挑んできた。その根底には、「多文化的な声を尊重し、互いの立場の違いを理解することが、未来の共生社会にとって不可欠である」という信念がある。 また、芸術における「想像力」の重要性にも言及し、アートは現実を再現するのではなく、現実に潜む可能性を引き出すものであると語った。特に現代のような不確実性の時代において、アートは未来へのヴィジョンを描くための「実験場」であり、社会における代替的な価値観やシステムを提示する役割を担っている。彼女は「アートは不確かなものを受け入れる勇気を与える」と述べ、多文化の中で生じる矛盾や葛藤もまた、創造的な対話の源泉であると位置づけた。 さらに、観客の能動性にも着目し、芸術作品は一方的に意味を伝えるのではなく、観る側の解釈や感情、経験を通じて初めて完成する「開かれたメディア」であると指摘した。そのためアートは、観客一人ひとりの文脈や背景を尊重し、共感だけでなく違和感や反発といった感情すら受け入れる「寛容な場」であるべきだという。こうした姿勢は、多文化が交錯する社会において、共鳴と共存のための基盤となる。 最後に長谷川氏は、「アートは世界を変える力を持っているのではなく、世界を見る目を変える力を持っている」と述べ、セッションを締めくくった。この言葉は、芸術が持つ本質的な価値を端的に示しており、多様性と対話が求められる未来社会において、アートが果たすべき使命を明確にした。彼女の発言は、文化的共鳴が単なる感性の共有ではなく、他者の存在を尊重しながら新しい視点を切り拓く知的営みであることを示していた。

【トマス・サラセーノ氏 発言要旨】
アルゼンチン生まれのアーティスト、トマス・サラセーノは、芸術と科学の融合による新しい社会構造と共鳴の可能性に疑問を投げかけています。同氏は、環境社会正義の文脈で、太陽エネルギーと浮力に依存する浮体構造物を特徴とする、有名な国際社会プロジェクト「エアロセン」を発表した。この作品を通じて、彼は地球環境との関わり方を考えています。サラセノは、アートを未来の社会構造を再考するための実験室と表現しました。科学的知識と芸術的想像力を融合させることで、人間と自然、その他の生命体の関係を考察しようとしています。
彼の作品の中心的なテーマは、人間中心主義を超えて、人間以上の存在と公平な関係を確立する必要性です。彼のインスタレーションの多くは、クモの巣に触発され、クモの巣とコラボレーションして作られており、クモの巣は単なる構造物ではなく、情報を伝達し、環境に適応できる「具現化されたネットワーク」と見なしています。これらのウェブは共鳴のメタファーとして機能し、その原理は人間社会や都市環境の再設計に適用できると彼は示唆しています。彼は「静かな声に耳を傾ける」こと、つまり人間以上のエージェントの声の重要性を強調した。
サラチェーノのアプローチは、クモ、風、重力などの「人間以上の知性」との協力を前提としています。彼の研究は、気候変動や環境悪化などの地球規模の課題に対する従来の技術的対応に代わる感覚的および倫理的な代替案を提示しています。彼の作品は視覚的に説得力があるだけではありません。彼らは観客に、首都新世における生態社会の正義と責任について考えるよう促します。彼は最後に、芸術には根本的な質問を提起することで人々に行動を促す力があると断言しました。彼は鑑賞者を彼の作品に没入させることで、鑑賞者を受動的な観察者から能動的な参加者に変え、新しい形の対話と認識を育みます。サラセノの実践は、未来志向の共鳴とは単純な調和ではなく、なじみのないものや人間以上のものとの重層的な相互作用であることを実証しました。

【ステファノ・マンクーゾ氏 発言要旨】
ステファノ・マンクーゾ氏は、植物神経生物学の第一人者として、植物が持つ知性とコミュニケーション能力についての革新的な知見を紹介した。彼は、植物が周囲の環境に適応し、光や重力、水分、他の生物の存在を感知しながら高度な判断を下していることを科学的に証明し、植物を「静かな知性を持つ存在」として再定義した。 講演では、根や葉が感覚器のように機能し、植物同士が情報を交換する「植物のネットワーク社会」が存在するという事例を取り上げた。さらに、植物が「記憶」や「選択」を行うことができるという研究成果をもとに、人間と植物との関係を見直す必要性を強調した。人間は動かない存在として植物を捉えがちだが、マンクーゾ氏は「静かに、しかし確かに行動する存在」としての植物像を提示した。 彼の主張は、人間中心の価値観や社会構造の限界を明らかにし、植物のような存在から学ぶことの意義を伝えるものであった。例えば、植物は無駄なエネルギーを使わず、環境に調和しながら生き延びている。そのライフスタイルは、持続可能な社会に向けたヒントであり、自然との共鳴の在り方を問い直す視点を与えてくれる。 また、マンクーゾ氏は「都市を植物のように考える」ことの重要性にも触れた。都市が生きたエコシステムとして機能するためには、単なる緑化ではなく、植物の知恵を都市設計に組み込む発想が求められる。彼の語りは、都市と自然、文明と環境という対立的構図を乗り越える、共生的な未来像を提示した。 最終的に彼は、「知性とは、速さでも力でもなく、適応と共生の力である」と結んだ。この言葉は、文明の在り方を根本から問い直す視座を提供し、共鳴とは、異なる生命と耳を傾け合うことから始まるという強いメッセージを放っていた。

【レアンドロ・エルリッヒ氏 発言要旨】
レアンドロ・エルリッヒ氏は、視覚と空間の知覚に対する挑戦をテーマとする現代美術家であり、日常の常識を揺さぶるインスタレーション作品によって知られている。本セッションでは、私たちが「当たり前」と思っている現実が、いかに脆く、解釈によって構成されているかを問い直す試みとして、いくつかの代表作を紹介した。 例えば「建物のファサードに鏡を設置し、観客が地面に寝そべることで、まるで壁に張り付いているように見える作品」など、空間と身体感覚の関係性を逆転させる表現は、視覚と現実の関係を再構成する体験を提供する。エルリッヒ氏は、「アートは答えを与えるものではなく、問いをつくるもの」と述べ、鑑賞者が自らの感覚を再考し、新たな認識に至る過程こそが、アートの本質であると語った。 また、彼の作品は「参加型」であることに特徴がある。観る者は作品に入り込み、身体的に体験することで、自己の存在や環境との関係性を再認識する。このようなアプローチは、文化や言語の壁を越え、身体という普遍的な媒体を通じた「共鳴」を可能にしている。 さらに彼は、世界中の都市や文化背景の異なる人々が、彼の作品を通じて一様に驚き、笑い、考えるという普遍的な反応を示すことに触れ、アートが「共通言語」として機能し得る可能性を語った。特に、複雑な社会問題を直接的に扱わずとも、個人の感覚や知覚を揺さぶることで、無意識下の価値観や固定観念に対する気づきを促す点に、彼のアートの力がある。 最後に彼は、「私たちが信じている現実は、本当に現実なのか?」という問いを残した。この問いは、多文化的背景を持つ社会において、異なる現実認識を持つ人々の間に共鳴を生むきっかけとなる。彼の作品は、文化的・視覚的な差異を超えた普遍的な想像力を刺激し、「多文化の共鳴」を体験として可視化するものであった。

【ディスカッション要旨】
本セッションの最後のディスカッションでは、登壇者らが「共鳴(レゾナンス)」をキーワードに、未来に向けた多文化の在り方と地球規模の課題にどう向き合うかを語り合った。藤本壮介は、大きな木造リングによって多様な文化や国をつなぐ象徴的な空間を創出し、「違いを尊重しつつ一つの未来を共に創る」という希望を体現したと語った。マンキューゾは、地球を包む「リング」としての自然の重要性を強調し、人類が自然の一部として共存する意識を持つべきと述べた。エリシュは、認識と感受性の再構築を提唱し、自己中心的な視点からの脱却を訴えた。サラセーノは、人間中心主義に対抗し、クモや鳥など非人間種を共生の主体として捉える新たな視点を紹介。長谷川祐子は、多様なスケールの共鳴を建築や芸術を通じて創出し、感覚や想像力を通じた学びと共生の場づくりの重要性を指摘した。全体として、「多文化共鳴」とは単なる共存ではなく、異なる存在が互いの違いに影響し合い、新たな価値や未来を共に創造する動的なプロセスであることが確認された。

出演者情報

モデレータ

宮田 裕章

慶応義塾大学 医学部教授

慶応義塾大学教授。2003 年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士(論文)
早稲田大学人間科学学術院助手、東京大学大学院医学系研究科 医療品質評価学講座助教を経て、2009 年 4 月東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座 准教授、2014 年 4 月同教授(2015 年 5 月より非常勤) 、2015 年 5 月より慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室 教授、2020 年 12 月より大阪大学医学部 招へい教授

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登壇者

©David Vintiner

藤本 壮介

株式会社藤本壮介建築設計事務所

1971年北海道生まれ。
東京大学工学部建築学科卒業後、2000年藤本壮介建築設計事務所を設立。2014年フランス・モンペリエ国際設計競技最優秀賞(ラルブル・ブラン)に続き、2015、2017、2018年にもヨーロッパ各国の国際設計競技にて最優秀賞を受賞。国内では、2025年日本国際博覧会の会場デザインプロデューサーに就任。2024年には「(仮称)国際センター駅北地区複合施設基本設計業務委託」受注候補者に特定。

主な作品に、ブダペストのHouse of Music (2021年)、マルホンまきあーとテラス 石巻市複合文化施設(2021年)、白井屋ホテル(2020年)、L’Arbre Blanc (2019年)、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2013 (2013年)、House NA (2011年)、武蔵野美術大学 美術館・図書館 (2010年)、House N (2008年) 等がある。

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長谷川 祐子

キュレーター、京都大学経営管理大学院客員教授

キュレーター / 美術批評。京都大学法学部卒業。東京藝術大学美術研究科修士課程修了。水戸芸術館学芸員、ホイットニー美術館客員キュレーター、世田谷美術館学芸員、金沢21世紀美術館学芸課長及び芸術監督、東京都現代美術館学芸課長及び参事を経て、2021年4月から現職。犬島「家プロジェクト」アーティスティック・ディレクター。文化庁長官表彰(2020年)、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ(2015年)、ブラジル文化勲章(2017年)、フランス芸術文化勲章オフィシエ(2024年)を受賞。これまでイスタンブール(2001年)、上海 (2002 年)、サンパウロ (2010 年)、シャルジャ(2013年)、モスクワ(2017年)、タイ(2021年)などでのビエンナーレや、フランスで日本文化を紹介する「ジャパノラマ:日本の現代アートの新しいヴィジョン」、「ジャポニスム 2018:深みへ―日本の美意識を求めて―」展を含む数々の国際展を企画。国内では東京都現代美術館にて、ダムタイプ、オラファー・エリアソン、ライゾマティクスなどの個展を手がけた他、坂本龍一、野村萬斎、佐藤卓らと「東京アートミーティング」シリーズを共同企画した。主な著書に、『キュレーション 知と感性を揺さぶる力』、『「なぜ?」から始める現代アート』、『破壊しに、と彼女たちは言う:柔らかに境界を横断する女性アーティストたち』など。

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©Tomás Saraceno. Photography by Dario Lagana

トマス・サラセーノ

アーティスト

トマス・サラセーノ(1973年生まれ)は、アルゼンチン生まれのベルリンを拠点とするアーティストで、そのプロジェクトは生命の形態と生命形成との対話、知識の支配的な糸を再考し、生命のウェブ上の多様な存在モードが多様な振動とどのように関与しているかを認識している。20年以上にわたり、世界中の地域社会、科学研究者、機関と協力し、Museo Aero Solar(2007年-)、Aerocene Foundation(2015年-)、Arachnophiliaなどのオープンソースの学際的な共同プロジェクトを立ち上げ、炭素排出のない社会に向けて、種内および種間の気候正義を実現してきた。ロンドンのサーペンタインギャラリー(2023年)、ニューヨークのシェッド(2022年)、パリのパレ・ド・トーキョー(2018年)など、世界中の美術館や機関で個展や常設展示の対象となっている。 ブエノスアイレス近代美術館(2017年)K21 Kunstsammlung Nordrhein-Westfalen, Ständehaus, Dusseldorf (2013年);メトロポリタン美術館、ニューヨーク(2012);ハンブルクバーンホフ–ベルリンのゲーゲンヴァルト博物館(2011年)。第17回ヴェネツィア建築ビエンナーレ(2021年)、第53回、第58回ヴェネツィアビエンナーレ(2009年、2019年)など、数多くのフェスティバルやビエンナーレに参加。

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©and the Credits are for the Photographer Giulio Boem

ステファノ・マンクーゾ

フィレンツェ大学 教授、Pnat創設者

フィレンツェ大学のステファノ・マンクーゾ教授は、植物神経生物学の創始者であり、この分野では、生物学的組織のあらゆるレベルでのシグナル伝達とコミュニケーションを探求する世界有数の権威の1人でである。国際的なジャーナルに300以上の科学論文を発表し、最新の著書(27言語に翻訳)には、ブリリアントグリーン - 植物知能の驚くべき歴史と科学を含む、植物の革命的な天才、植物の知能と行動の新しい理解 (ガリレオ賞)、植物の国、植物の驚くべき旅に関する、木の物語を述べている。最近の展覧会には、パラッツォストロッツィでのフィレンツェ実験(カールステン・ホラーと共著、2018年、イタリア)が含まれる。また、XXIIトリエンナーレ・ディ・ミラノ(2019年イタリア)のレオナルドの植物学(フリッツィオフ・カプラとの共著、2019年イタリア)、カルティエ財団のシンビオジア(2019年フランス)、Econtinuum(Thijs Bierstekerと共著)、NXT Museum(2021年オランダ)、ヴェネツィア建築ビエンナーレでの相互扶助(2021年イタリア)、タイ・ビエンナーレ2022でのトーキング・ゴッドがある。

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©Romeo Erlich

レアンドロ・エルリッヒ

アーティスト、レアンドロ・エルリッヒ・スタジオ

1973年にアルゼンチン生まれ、パリ、ブエノスアイレス、モンテビデオを拠点としている。過去20年間で、エルリッヒの作品は各国で展示されており、ヒューストン美術館(ヒューストン)、テート・モダン(ロンドン)、国立近代美術館、ポンピドゥー・センター(パリ)、金沢21世紀美術館(金沢)、ローマ現代美術館(MACRO、ローマ)、エルサレム博物館(エルサレム)など、多数の重要機関、一流美術館や個人美術収集家のコレクションに収蔵されている。
エルリッヒは、いくつかの印象的なパブリックアートを制作している。ブエノスアイレスのオベリスコにあるマルバ博物館の「La Democracia del Símbolo」、パリで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議での「Maison Fond」、パリのブランニュイシュの「Bâtiment」、ブエノスアイレスの夏季ユースオリンピックの「Ball Game」、ソウルのMMCAに展示された「Port of Reflections」、 越後妻有アートトリエンナーレで開催されている「Palimpsest」がある。現在、記念碑的作品「La Carte, À l'ombre de la ville」は、フランスのボルドー市の常設展示されている。
過去数年間、エルリッヒは、北京の中央美術学院美術館(CAFAM)、ブエノスアイレスのブエノスアイレス・ラテンアメリカ美術館(MALBA)、ブラジルの複数都市にあるブラジル銀行文化センター(CCBB)、マイアミのペレス美術館マイアミ(PAMM)、パリのポンピドゥー・センター・メスなどの機関での主要展示会に参加し、訪問者数は数倍に達した。
コンセプチュアル・アーティストとしての作品は、視覚的な枠組みを通じて、現実の知覚的基盤を揺さぶり、その基礎となるものに疑義を呈する能力について探究する試みである。身の回りにある建築は、エリッヒの芸術に繰り返し登場するテーマである。美術館やギャラリーの空間と日常の経験との距離を縮めようとし、私たちが信じているものと見るものとの間に対話を生み出すことを目指している。

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未来への文化共創 ウィーク

未来に向けた多文化の共鳴

本プログラムは、テーマウィーク全体協賛者と連携して博覧会協会が企画・実施する「アジェンダ2025」の一つです。「異なる文化間で共通する課題を解決するために、異文化間で取り組めるクリエイティブなコラボレーションやアクションとして何が考えられるか」というセントラルクエスチョンを中心に、トークセッションが展開されます。

  • 20250505日(月)

    17:3020:00

    (開場 17:00)

  • テーマウィークスタジオ
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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