平和と人権 ウィーク
STEAM × ジェンダートーク Part 2:「世界のSTEAMは今〜理系と文系の融合〜」
大阪・関西万博テーマ事業 いのちを高める(中島プロデューサー)
オーストラリア館、ヨルダン館、マレーシアから多様な視点を持つ登壇者を迎え、世界のSTEAM教育や実践の今を探ります。理系・文系の融合や文化的背景も交えつつ、STEAMが切り拓く共創の可能性について、中島さち子のモデレーションで語り合います。
映像記録有り
対話プログラム
- ジェンダー平等
- 女性の活躍推進
- 人間の安全保障
- 万博がつなぐ世界の文化
| 同時通訳 | 提供する |
|---|---|
| 発信言語 | 日本語及び英語 |
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シグネチャープログラム
- 開催日時
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2025年08月01日(金)
18:00 ~ 19:00
(開場 16:15)
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- 開催場所
- 各パビリオン
- ウーマンズパビリオン「WA」スペース
プログラム内容
*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)
STEAM × ジェンダートーク Part 2:「世界のSTEAMは今〜理系と文系の融合〜」
第二部では、オーストラリア館、ヨルダン館、マレーシアから多様な専門性と文化的背景を持つ登壇者を迎え、世界におけるSTEAM教育や実践の最前線を共有します。科学・技術と人文・芸術の垣根を越えるSTEAMのアプローチが、ジェンダーや文化、価値観の違いを超えた共創の可能性をいかに拓いていけるのかを、多角的に探ります。モデレーターは、テーマ事業「いのちを高める」プロデューサーであり、自身も数学・音楽・教育を横断する活動を行う中島さち子が務めます。日本国内だけでなくグローバルな視点からSTEAMの未来を見つめ直し、誰もが自分らしく表現し、学び、共に創る社会のビジョンを描く対話の場です。日英同時通訳あり。
実施レポート
【振り返り】
STEAM × ジェンダートーク Part 2:「世界のSTEAMは今〜理系と文系の融合〜」実施報告
2025年8月1日、万博会場ウーマンズパビリオン「WA」スペースにて開催された第四部「STEAM × ジェンダートーク Part 2:世界のSTEAMは今〜理系と文系の融合〜」では、科学・技術・芸術・人文を横断するSTEAM教育の最前線を、世界各地の専門家とともに探りました。テーマ事業「いのちを高める」プロデューサーであり、数学・音楽・教育を横断して活動する中島さち子がモデレーターを務め、オーストラリア館の政府代表ナンシー・ゴードン氏、ヨルダン館政府代表代行のシファ・ズグール氏、そしてマレーシア STEAM (ロボット)教師で Tenom Innovation Center 会長のアヌスラ・シリセナ氏を迎え、日英同時通訳のもと国際的な対話が展開されました。
冒頭、中島より「STEAMとは“理系と文系の融合”を超え、人間の知(論理)と感性をつなぐ創造のアプローチである」とのメッセージが語られ、会場の空気が温かく引き締まりました。続いて、アヌスラ氏からはマレーシアの地方教育現場における実践例が紹介され、地域の子どもたちが身近な課題をSTEAM的思考で解決する事例や女生徒が現場でどんどん活躍していくまでの旅路の様子が共有されました。ズグール氏は、ヨルダンにおける女性の教育・研究参画の現状や、異なる文化・宗教背景を越えた共学の重要性、21世紀に重要な力について言及。多様な価値観を尊重しながら、次世代の探究を支える仕組みづくりの必要性を語りました。
さらに、ゴードン氏からはオーストラリアでのジェンダー平等政策や日常における男女の役割の傾向、多様性を重視した教育制度、先住民文化などが紹介されました。女性や障害がある方々の活躍を支援し、ロールモデルを積極的に打ち出していくオーストラリアからは多様ないのち輝く未来社会への強い覚悟が見えました。
議論の後半では、登壇者それぞれが「STEAMが社会に果たす役割」について率直な意見を交わしました。STEAMは単なる教育モデルではなく、文化やジェンダー、国境を越えて“人と人をつなぐ共通言語”であるという考えが共有され、聴衆からも深い共感の声が上がりました。
中島は「STEAMの根底には“いのちを高める”という人間の本質的・創造的な衝動がある」と。科学と芸術、個と社会、異文化と未来をつなぐ新たな共創への希望を語りました。ジェンダー平等、女性活躍、人間の安全保障、そして文化の対話——万博が掲げる理念が、まさにSTEAMの実践を通して形となった瞬間でした。
【会期後の取組み】
「STEAM × ジェンダートーク Part 2:世界のSTEAMは今〜理系と文系の融合〜」で生まれた国際的なネットワークと対話を礎に、会期後もSTEAMとジェンダーの融合をテーマにした協奏の輪を広げていきます。世界ではすでに多くの国や地域で、STE(A)M × Gender に関する教育・研究・政策的取り組みが進んでおり、日本もその潮流と積極的に響き合う必要があります。今後は、海外の政府代表や教育者、研究者らと連携し、国を越えたオンラインセッションやロールモデル紹介、施策の共有・学び合いなどを継続的に開催していく予定です。特に女性リーダーが国際的なコラボレーションを牽引している姿は、未来の日本社会にとって大きな刺激となり、万博が残す重要なレガシーのひとつとなるでしょう。
日本では特にSTEM分野(理工系分野)における女性研究者の割合がOECD諸国の中でも最下位水準にあり、依然としてジェンダーギャップが大きい現状があります。こうした課題を、重苦しくではなく、楽しく、しなやかに乗り越えていくことが本プロジェクトの目標です。性別や属性によらず、誰もが自分の「好き」を自由に探究し続けられる社会をつくるために、海外の生の声を取り入れ、教育現場や行政、企業との連携を広げていきます。
今回登壇したマレーシアのアヌスラ・シリセナ氏は、20名以上の子どもたちと教育・政府関係者を率いて来日し、その後もクラゲ館シグネチャーイベント「世界遊び・学びサミット」<未来の地球学校>内の“ジェンダー”&“STEAM”ゾーンにて、ロボットを活用したSTEAMワークショップを展開しました。子どもたちが国境を越えて出会い、学び合い、互いに高め合う姿は、まさにSTEAMが目指す「共創の学び」の象徴といえます。
さらに、steAm BAND主催の第3回 学びの協奏コンテストでは、アヌスラ氏の紹介によりインドネシアの国際コンテストとの連携が実現しました。本コンテストは、2026年国際クリエイティビティ&イノベーションアワード(ICIA)日本代表選考会を兼ねて開催され、国連が定めた「世界創造性・イノベーションデー」とも連動しています。オンラインと対面のハイブリッド形式で、若者たちが創造性と国際的協働を育む場を提供し、受賞者はカンボジアでのICIA世界大会へ推薦されます。
このように、万博で生まれた出会いと対話を通じ、STEAMとジェンダーの協奏は世界的な連携へと発展しつつあります。私たちはこれからも、学びと創造の力で多様ないのちが輝く未来を共に育んでいきます。
平和と人権 ウィーク
STEAM × ジェンダートーク Part 2:「世界のSTEAMは今〜理系と文系の融合〜」
オーストラリア館、ヨルダン館、マレーシアから多様な視点を持つ登壇者を迎え、世界のSTEAM教育や実践の今を探ります。理系・文系の融合や文化的背景も交えつつ、STEAMが切り拓く共創の可能性について、中島さち子のモデレーションで語り合います。
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2025年08月01日(金)
18:00~19:00
(開場 16:15)
- 各パビリオン
- ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
- ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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