EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)

本ワークショップは、テーマ事業「いのちを高める」が、自身のパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」で繰り広げる、五感の Playful Inclusive STEAM Workshop の一環です。
クラゲ館には、まるでゼリーのようなものを触ると、音や光が生まれ、中央の創造の木にまで影響を与えてしまうような、直感的な楽器があります。このワークショップでは、みんなで楽しく五感を通じてスライムを作り、いろんなものを混ぜてさまざまな触感のスライムを作り、装飾や匂い、色などをつけて作品を作ります。同時に、ちょっとした魔法のデバイスを装着してみると、なんと、自分が作ったスライムから音や光が・・・ぜひ、最後は自分のスライムの音を楽しみ演奏し、自身の身体とスライムが一体となっていのちの音楽を協奏してください。
見えなくても聴こえなくても手がなくても自分なりに楽しめるジェリー協奏。このワークショップを通じて、多くの学生さんが関わり、参加者の皆様も、自分たちが未来を作っていくことができる、というような、ワクワクドキドキしたいのちの高まりや多様性の歓びを感じていただければ幸いです。
*本ワークショップは学生さん主導で行う予定です
*本2時間の間に複数回のワークショップを実施予定です

実施レポート

【振り返り】
8月4日、いのちの遊び場 クラゲ館では、大学生・若者チームが中心となって「スライム楽器ワークショップ」を開催しました。子どもたちが自分の手でスライムを作り、それを少しの「魔法の道具(電子パーツ)」で音を奏でる楽器に変身させる、STEAM(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics)の要素が詰まった体験型プログラムです。

会場にはスライムのサンプルや色とりどりの素材を並べ、子どもたちは「これを作りたい!」と目を輝かせながら参加。好きな色や香り、ビーズやラメを自由に選び、自分だけのスライムづくりに挑戦しました。一見簡単に見えるスライム作りですが、実際には「固まらない」「ドロドロになった!」といったハプニングも多く、思ったようにいかない難しさも体験の一部でした。けれども子どもたちは諦めず、「こうしたらどうかな?」「もう少し混ぜてみよう!」と自分なりに試行錯誤を重ね、まるで研究者のように創造的な解決を生み出していました。

当日は看板を出した瞬間から、子どもたちが親の手を引いて次々と集まり、会場はあっという間に笑顔であふれました。兄弟姉妹や友達同士で参加する姿も多く、それぞれが異なるデザインや触感のスライムを作りながら、お互いに教え合い、比較し合う姿が印象的でした。その過程そのものが、まさに「遊びながら学ぶ」STEAMの実践です。

仕上げには、スタッフが用意した小さな電子パーツを装着し、自分のスライムが楽器に変わる瞬間を体験。タッチすると音が鳴り、手の動きやスライムの状態によって音が変化する仕組みに、子どもたちは目を丸くして驚き、「どうやって鳴ってるの?」「電気なの?」「触ると音が変わる!」と次々に質問。楽しみながら自然に科学への興味が芽生えていく様子が見られました。実際には、スライムの導電性と簡単な電気回路を応用した仕組みで、遊びの中にしっかりとした科学的・工学的要素が込められています。

このワークショップは、若者が主体となり、子どもたちと共に作り・考え・学ぶ「共創の学び場」としても大きな成果を残しました。スライムという身近な素材が、科学とアート、音楽とテクノロジーをつなぐ媒介となり、「いのちの遊び場 クラゲ館」らしい多様な創造性の循環が生まれました。(大学生チーム:中島颯、秋山紗花、島田萌愛、市橋昇己)

【会期後の取組み】
「スライム楽器ワークショップ」を通して、私たち主催者大学生(steAm)は子どもたちの無限の創造力と探究心から多くを学びました。子どもたちの「どうして音が鳴るの?」「電気なの?」「触ると変わるのはなぜ?」という素朴な問いは、まさに学びの原点であり、科学とアートを結ぶSTEAM教育の本質を体現していました。この経験をもとに、会期後はより学びを深めるプログラムへと発展させていきます。

次回以降は、スライムの種類もより豊富にした上で、さらに、スライムをつくって音を出すだけでなく、「スライム楽器そのものを子どもたちと共につくる」試みへと改めて進化させたいと考えています。電子回路を自ら組み立て、スライムを“導体”として活用する過程を体験することで、電気の仕組みや音の原理を感覚的に理解できる構成を計画中です。遊びながら自然に科学・工学・音楽・デザインがつながる、まさにSTEAM的創造の現場を広げていきます。

また、大学生・若者チームが主体となり、ワークショップの運営や改良にも継続的に関わっていきます。材料やレシピ、手順を改良し、誰もが安定して成功体験を得られるよう調整を重ねると同時に、参加者が自分だけのアイデアを発揮できる自由度を大切にします。見本や解説資料も充実させ、子どもたちが自分の「なぜ?」を探究できる環境を整えていく予定です。

さらに、クラゲ館内だけでなく、学校や地域施設、科学館などへの出張ワークショップとしても展開を検討しています。スライムという親しみやすい素材を通して、誰もが科学とアートの接点を体験できるようにし、教育現場にもSTEAM的発想の芽を届けていきます。

若者たちがリードし、子どもたちと共に創造するこの活動は、世代や専門分野を越えて“共に学び合う”場のモデルとなりつつあります。スライム楽器をきっかけに、「つくる」「知る」「奏でる」を一体化した学びの循環をさらに発展させ、いのちを高めあい、いのちが響き合う未来の教育文化として社会に広げていきます。

出演者情報

モデレータ

中島 さち子

テーマ事業「いのちを高める」(2025年日本国際博覧会協会)

音楽家・数学研究者・STEAM 教育者。
(株)steAm 代表取締役、(一社)steAm BAND代表理事、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー、内閣府STEM Girls Ambassador、国際数学オリンピック金メダリスト。音楽数学教育と共にアート&テクノロジーの研究も進める。クレ・デ・ポー ボーテ(資生堂) Power Of Radiance Award 2025受賞者。

View Profile

Close

close

中島颯

NIC International College in Japan

View Profile

Close

close

秋山紗花

四国大学

View Profile

Close

close

島田萌愛

四国大学

View Profile

Close

close

市橋昇己

四国大学

View Profile

Close

close

鈴鹿剛

四国大学経営情報学部准教授/(株)steAm Marketing Architect

STEAM教育実践者として全国で講義・WSを行い、生成AI活用にも注力。文部科学省優秀教員表彰、教科書検定専門委員。キャンプ・商品開発・地域連携を軸に学びを広げる。"

View Profile

Close

close

張 宸赫

株式会社steAm

中国国家博物館や北京の芸術科学研究センターに勤務し、クリエイティブディレクター、グラフィックデザイナー、キュレーター、劇場マネージャー、レコーディングエンジニアなどを経て、現職。中国伝媒大学録音工学学士号、NY大学インタラクティブ・テレコミュニケーション・プログラム修士号。

View Profile

Close

close

共催者名

株式会社steAm

平和と人権 ウィーク

スライム楽器ワークショップ -- playful steAM --

本ワークショップは、テーマ事業「いのちを高める」が、自身のパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」で繰り広げる、身体的でさまざまな感覚を伴う Playful Inclusive STEAM Workshop の一環です。
若者たちが主導し、スライムという、不思議なものを、さまざまなものを混ぜ合わせて作り、五感を総動員し何かを形にします。そこには、不思議な魔法がかけられ・・・インクルーシブな”音楽”を皆で模索します

  • 20250804日(月)

    10:3012:30

    (開場 10:15)

  • 各パビリオン
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

©steAm Inc. & Tetsuo Kobori Architects All Rights Reserved

OTHER PROGRAM

平和と人権 ウィーク その他のプログラム

OSAKA, KANSAI, JAPAN EXPO2025

大阪・関西万博に関するWebサイト
「大阪・関西万博公式Webサイト」はこちら!

language Language