EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

EXPO 2025 Special “World Stucent Discussions”は1998年より継続している国際交流プログラム”World Youth Meeting”の万博特別イベントです。日本国内の大学・高校と海外の大学・高校がペアになり、大会のテーマに沿って、プレゼンテーションを協働で作り、英語で発表するものです。本企画では、平和と人権に関するプレゼンテーションを行い、多様なバックグラウンドを持った大学生・高校生の数チームが万博のテーマ事業である「いのち高める」の観点から、万博会場の参加者と一体となったディスカッションを通じてより世界中の方々と深くテーマの意味を考えていきます。テーマ事業プロデューサーとして中島さち子氏と共に鈴木寛教授も学生たちの議論に参加します。

実施レポート

【振り返り】
8月7日(木)、大阪・関西万博のテーマウィークスタジオにて「World Student Discussions」を実施しました。本イベントは立命館大学と日本福祉大学が中心となって毎年開催している「World Youth Meeting」という英語による国際的なスピーチコンテストの一環として実施されたもので、 25年目という節目を迎える今年、特別企画として万博会場にて EXPO 2025 Special 「World Student Discussions」として行いました。
本企画の冒頭に田村学氏(文部科学省 初等中等教育局 主任視学官)よりご挨拶をいただき、中島さち子氏(株式会社steAm 代表取締役、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー)、鈴木寛氏(東京大学公共政策大学院教授)、中戸祐夫氏(立命館大学副学長 兼国際部長)の3名がコメンテーターとして各チームの議論に参加いただきました。
当日は立命館高等学校や立命館守山高等学校をはじめとする7校の高校生、ならびに立命館大学、日本福祉大学を含む13の大学・大学院から、合計65名の学生が参加しました。アジア、北米、中南米、欧州、中東、アフリカなど、33の国と地域にルーツを持つ生徒・学生たちで構成された国際色豊かな4つのチームに分かれて取り組みました。
ディスカッションテーマは「平和と人権」。各チームは「偏見とポジティブバイアス」「包摂的かつ公平な教育」「言語差別」「平和と争い」という異なる4つのトピックを取り上げ、5か月間に渡る事前調査・分析を行い、当日の発表に向けて準備を進めてきました。
当日は、未来に向けた具体的なアクションプランを提案するなかで、参加者たちが身振り手振りを交えて熱意あふれるプレゼンテーションを行う姿が印象的でした。また、スピーチ後の質疑応答では、会場内から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。また、3名のコメンテーターからは専門的な視点によるコメントやアドバイスがあり、学生たちが自らの考えをより深める機会となりました。

【会期後の取組み】
今回の「World Student Discussions」で築かれた対話とネットワークは、万博の場で完結するものではなく、今後も継続的かつ発展的に展開していく出発点です。25年の歴史を持つ「World Youth Meeting」の延長線上にありながら、万博という舞台で実現した今年のWSDsは、平和と人権をめぐる議論をより多様な国と地域の学生と共有し、未来へのアクションを共に考える大きな契機となりました。

会期後の取り組みとして、まずは今回のWSDsに参加した学生同士の交流を継続的に行い、議論の中で提案された具体的なアクションプランを、どのように実行に移していけるかを共に検討していく予定です。オンラインでの意見交換や小規模な勉強会などを通じて、学生たちが主体的に学び合い、行動につなげるプロセスを支えていきます。

そのうえで、こうした国際的な視野を取り入れた議論の機会をどのように安定的に提供できるかについて、運営側でも検討を進めていきます。万博テーマ事業プロデューサーの中島さち子氏や鈴木寛教授も、引き続き何らかの形で関わり、教育現場や社会に橋をかける役割を担います。また、クラゲプロジェクトとして展開されてきた国内外の教育に関心のある方々をつなぐネットワーク「未来の地球学校」とも連携し、議論や成果が国内外の探究学習や国際課題研究に生かされるよう取り組みます。学生自身が国や学校の垣根を超え、自らの言葉で世界に発信していくことを後押しする枠組みを拡充していきたいと考えています。

さらに、今回参加したアジア、北米、欧州にとどまらず、グローバルサウス地域からの参加を一層促進し、真に多様な背景を持つ若者同士が対話できる基盤を広げます。発表資料や動画をアーカイブ化し、世界中の学校で活用できるようなプラットフォームの整備も視野に入れています。

「World Student Discussions」は、25年続いてきた国際交流の歩みを更新し、次の10年に向けて、世界の若者が共に考え、共に行動する恒常的な国際対話のプラットフォームへと発展していきます。万博で芽生えたこの流れを絶やさず、未来の地球学校をはじめとする多様なネットワークと協働しながら、若者たちの声が社会を動かす仕組みへと育てていきます。

出演者情報

モデレータ

中島 さち子

テーマ事業「いのちを高める」(2025年日本国際博覧会協会)

音楽家・数学研究者・STEAM 教育者。
(株)steAm 代表取締役、(一社)steAm BAND代表理事、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー、内閣府STEM Girls Ambassador、東京大学大学院数理科学研究科特任研究員。国際数学オリンピック金メダリスト。音楽数学教育と共にアート&テクノロジーの研究も進める。

View Profile

Close

close

カンダボダ・パラバート・ブッディカ

国際教育推進機構

スリランカ・コロンボ市出身。2001年留学生として来日し、立命館大学アジア太平洋大学アジア太平洋学部卒業後、名古屋大学大学院国際言語文化研究科にて修士号(応用言語学専攻)と博士号(言語学・学術)を取得。現在、立命館大学国際教育推進機構准教授。国際部副部長として多文化共修にも尽力。

View Profile

Close

close

登壇者

中戸 祐夫

立命館大学 国際関係学部、国際部、国際教育推進機構

立命館大学副学長(兼国際部長)・国際教育推進機構長・国際関係学部教授・東アジア平和協力研究センター長。立命館大学国際関係研究科単位取得退学。博士(国際関係学)。アメリカン大学国際関係大学院、国立中興大学国際政治研究院、国立政治大学国際事務院などで客員教授。専攻は国際関係論。

View Profile

Close

close

鈴木 寛

東京大学公共政策大学院

東大法卒、通産省入省。慶大SFC准教授を経て参議院議員(12年間)。
文部科学副大臣二期、文部科学大臣補佐官四期を歴任。2014年東大教授就任。
Teach for All Global board member、日本教育再興連盟代表理事(ROJE)、
ウェルビーイング学会副会長なども務める。

View Profile

Close

close

田村 学

文部科学省 初等中等教育局 主任視学官

新潟県公立学校教諭、上越教育大学附属小学校教官、柏崎市教育委員会指導主事、国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官、文部科学省初等中等教育局視学官、國學院大學人間開発学部教授を経て、令和6年4月より現職。

View Profile

Close

close

アグネス シウィプルワニン ティヤス

立命館大学 国際関係学研究科

インドネシア出身で、国際関係学大学院の博士課程に在籍しています。研究は日本の文化とメディアに関するもので、特に戦時中の映画に描かれた日本とインドネシアのアイデンティティのダイナミックな交差に焦点を当てています。
学業以外では、旅行、様々な料理の探求、釣りを楽しんでいます。

View Profile

Close

close

圓尾 桃子

立命館大学 文学部 国際文化学域 4回生

文化や芸術、歴史、特に東南アジアについて学んでいます。テルコム大学で現在インドネシア語を勉強しています。趣味はお菓子作りとバリ舞踊です。

View Profile

Close

close

マリーニ ラファエーラ

立命館大学 国際関係研究科 博士課程

イタリア出身で、現在は立命館大学国際関係研究科で日本の広報外交外交について研究しています。自由な時間には、旅行をしたり、世界各国の料理を作ったり、新しい友達をつくったりするのが大好きです。EXPO 2025大阪・関西万博に参加できることをとても楽しみにしています。

View Profile

Close

close

プフルウェラゲ・ドゥシャン・チャヌカ

立命館大学大学院 理工学研究科

スリランカ出身の大学院生で、立命館大学でロボティクス工学を専攻。農業自動化に関する研究に取り組み、日本文化にも興味があります。

View Profile

Close

close

共催者名

立命館大学

平和と人権 ウィーク

EXPO 2025 Special “World Student Discussions”

立命館大学と日本福祉大学が中心となって毎年行っている ”World Youth Meeting” を、2025年は一部万博会場で拡張型にてプロデューサー協働で、若者たちが世界の平和や人権、地球の未来について考える場 EXPO 2025 Special “World Student Discussions” として行います。アジア 、北米 、中南米、欧州、中東、アフリカ各国の大学生と高校生が参加し、SDGsや教育、人権、平和といったテーマで、英語の発表、議論、国際交流を目的としたイベントを実施します。

  • 20250807日(木)

    14:3016:30

    (開場 14:00)

  • テーマウィークスタジオ
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

OTHER PROGRAM

平和と人権 ウィーク その他のプログラム

OSAKA, KANSAI, JAPAN EXPO2025

大阪・関西万博に関するWebサイト
「大阪・関西万博公式Webサイト」はこちら!

language Language