平和と人権 ウィーク
チョコレートを美味しく食べ続けるために、私たちができること
独立行政法人 国際協力機構
高校生と共に、カカオを事例に、食品を含む様々な製品のサプライチェーン上の課題を認識し、持続可能な生産を促進するための消費行動を考え、実践するきっかけを得ることを目的に、若者が持続的なカカオ産業について考え発表します。各登壇者のアイデアや取組事例を通じて、ゲストや会場参加者、オンライン参加者とともに、カカオ産業の未来を考える時間とします。
映像記録有り
対話プログラム
- 児童労働・強制労働
- 貧困
- エシカル消費
同時通訳 | 提供する |
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発信言語 | 日本語及び英語 |
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アジェンダ2025
参加プログラム
- 開催日時
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2025年08月10日(日)
10:30 ~ 12:00
(開場 10:00)
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- 開催場所
- テーマウィークスタジオ
プログラム内容
*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)
スケジュール:(90分)
●導入:
1.カカオ生産に関連する動画(カカオ農家の日常、児童労働撤廃に向けた取り組み)
2.オープニングトーク
●内容:
1.発表テーマの説明(カカオ産業が抱える課題を解決し次世代に繋げていくためのアイディア)
2.企業のサステイナブルカカオに関する取り組み紹介
3.高校生による課題解決に向けた取り組みに関するショートプレゼンテーション
4.プレゼンに対するフィードバック
5.総括コメント
実施レポート
【振り返り】
独立行政法人国際協力機構(以後、JICA)が事務局を務める「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」は、開発途上国における社会的・経済的・環境的に持続可能なカカオ産業の実現を目指して、多様な関係者が課題解決に向けて共創・協働することを目的に活動しており、勉強会や啓発イベントを実施しています。一方で、カカオ産業の持続可能性を高めるには、これら会員企業・団体の取り組みだけではなく、消費者の意識改革と行動変容が不可欠であることも指摘されています。
カカオを題材に消費者が持続可能な消費活動について考えることを目的とした本イベントでは、大阪の二校の高校生が1学期の探究の授業を通してカカオを巡る社会的・環境的・経済的な課題を分析し、若い世代による斬新な解決策をプレゼンしました。
イベント冒頭、チョコレートがどのような工程で、またどのような環境で作られているのかを紹介するため、南米のエクアドルと西アフリカのガーナにおいて生産地の様子や農家のインタビューをまとめた動画を上映しました。続いて、サステイナブル・カカオ・プラットフォームの会員企業(株式会社 明治、株式会社ロッテ、不二製油株式会社)の課題解決にむけた取組とJICAが公的機関として実施中の取組について紹介を行いました。
大阪の高校生による持続可能なカカオ産業に向けた解決策のプレゼンでは、東海大学付属大阪仰星高等学校は、カカオ産業における児童労働が教育機会の損失・貧困の連鎖・国の発展の妨げになることから、企業等が実施している営農指導に出張授業を組み合わせるというアイディアを披露しました。営農指導という既存の仕組みを活かすと共に、親世代にも教育機会を提供することで、学ぶきっかけと学び続けることができる仕組みを届けることがポイントです。自分達は日本に生まれ、誰もが当たり前に学校に行き教育を受けているが、教育を受けられることは当たり前ではないとの気づきの共有もあり、児童労働を自分事として捉えた提案でした。
大阪医科薬科大学高槻高等学校は、ガーナのカカオ農家の農閑期が長く、特に女性の厳しい雇用環境に着目し、農閑期の女性の雇用創出を目指して通常捨てられてしまうカカオハスク(カカオの殻)をアップサイクルした紙製造と雑貨販売という事業を考案しました。加えて、観光客に紙作り体験も提供し、農家の女性がそれら工程に直接関わることで安定した副収入に繋げられるのではないかというアイディアです。具体的なビジネスプランを立てると共に、検討の過程で実際にカカオの殻で作成した紙が会場の観覧者に回覧されました。
両校のプレゼンに対し、司会のチョコレートプラネットのお二人や高校生のアイディアに刺激を受けた参加企業、JICAの登壇者からコメントや質疑を行いました。イベント終了後に回収したアンケートからは、「自分も行動を起こしたい」、「チョコレートが抱える課題をよく理解できた」といった前向きな声が寄せられました。
【会期後の取組み】
本プログラムでは、カカオを題材にした高校生の提案や企業の取組紹介を通じて、カカオ産業のサプライチェーン上の課題を発信しました。カカオ以外にも若い世代を含む消費者ひとりひとりが、食品を含む様々な製品のサプライチェーン上の課題がありうることを意識し、課題がある場合には行動を変えて課題解決につなげることが期待されます。また、開発途上国におけるサステイナブル・カカオプラットフォームでは、これからも多様な関係者の皆様と共に持続可能なカカオ産業実現を目指し取り組んでいきます。
出演者情報
モデレータ
チョコレートプラネット
吉本興業ホールディングス株式会社
2006年結成、長田庄平、松尾駿によるお笑いコンビ。
2008年、2014年、2018年の3度「キングオブコント」決勝に進出。
TT兄弟をはじめとするキャラクターやものまねで一躍人気を獲得し、
YouTubeチャンネル「チョコレートプラネット チャンネル」は登録者数240万人にのぼる。
「THE神業チャレンジ 」(TBS系)、「新しいカギ」(フジテレビ系)にレギュラー出演するなど各方面で幅広く活躍中。
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登壇者
大阪府の高校生
学校法人大阪医科薬科大学 高槻高等学校
高槻高等学校は大阪府高槻市にある完全中高一貫校です。ユネスコスクール、SSH指定校、SGHネットワーク校として、科学倫理やグローバルヘルスの研究、先進的な理数探究、国際教育に力を入れ、グローバルな視野で持続可能な社会の創造に貢献する人材の育成を目指しています。
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大阪府の高校生
東海大学付属大阪仰星高等学校
1983年の創立以来、東海大学の付属校として建学の精神に基づき、「高いレベルの文武両道」の体現を目指してきました。授業や行事、課外活動等を通じて、学力のみならず、批判的思考力やコミュニケーション能力などの 「見えないチカラ」を向上させるために、立体的・多角的な教育を実践しています。
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琴浦 容子
独立行政法人国際協力機構(JICA)ガバナンス・平和構築部ガバナンスグループ法・司法チーム 課長
2004年、JICA入構。アフリカ部、セネガル事務所等での勤務を経て、現在はJICA本部にて、ビジネスと人権を始めとするガバナンス・平和構築部にて法・司法分野の事業を総括。サステイナブルカカオプラットフォームの事務局を務める。
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晴山 健史
株式会社 明治 カカオマーケティング部CXSグループ
08年、株式会社 明治(当時、明治製菓)に入社。
研究所、工場、本社技術・生産部門にて、主にチョコレートの技術・商品開発、生産、技術支援を担当。
22年より、社内公募にて、現組織の立ち上げメンバーとして、「ひらけ、カカオ。」をスローガンに、 カカオ産業のサステナビリティ向上に従事。
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飯田 智晴
株式会社ロッテ サステナビリティ推進部企画課 課長
2007年名古屋大学大学院生命農学研究科博士前期課程を修了後、ロッテ入社。キシリトールブランドの開発研究に携わった後、経営企画部門に異動し、事業戦略の一環としてサステナビリティ推進業務を立ち上げる。2021年より現職で、環境から人権まで幅広いサステナビリティ推進と非財務情報開示を担当。
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後藤 愛
不二製油株式会社 営業部門営業戦略室CSV推進課課長
顧客のサステナビリティ対応を推進。サステナブルな調達を軸に、企業と消費の価値をつなぐ提案に取り組んでいます。
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平和と人権 ウィーク
チョコレートを美味しく食べ続けるために、私たちができること
高校生と共に、カカオを事例に、食品を含む様々な製品のサプライチェーン上の課題を認識し、持続可能な生産を促進するための消費行動を考え、実践するきっかけを得ることを目的に、若者が持続的なカカオ産業について考え発表します。各登壇者のアイデアや取組事例を通じて、ゲストや会場参加者、オンライン参加者とともに、カカオ産業の未来を考える時間とします。
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2025年08月10日(日)
10:30~12:00
(開場 10:00)
- テーマウィークスタジオ
- ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
- ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。
©Governance and Peace building Department
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