健康とウェルビーイング ウィーク
ヘルスケアの未来:世界で最も脆弱な人々に向けた移動式手術・医療ポッド
オーストラリア連邦
ヘルスケア分野の最前線に立つオーストラリアの研究者による次世代ヘルスケアについてのパネルディスカッションを行います。
映像記録有り
対話プログラム
- 感染症対策
- ウェルビーイング
- 健康寿命
同時通訳 | 未定 |
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発信言語 | 未定 |
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トラックプログラム
- 開催日時
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2025年06月26日(木)
11:00 ~ 11:45
(開場 10:45)
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- 開催場所
- 各パビリオン
- オーストラリアパビリオン
プログラム内容
*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)
病院がアクセス不能または破壊されている場合、どのように緊急医療を提供することができるでしょうか。SABRNのモジュラーLifePodsは、迅速に展開可能でデジタル接続対応、車両非依存型のソリューションとして設計されており、災害現場に空輸、車両での輸送、または船での輸送が可能です。過酷な環境に対応するために設計されたこれらのポッドは、洪水被害を受けた村から戦争で荒廃した都市まで、移動式病院、手術室、隔離ゾーンとして機能し、脆弱な地域の命を救い、回復力を強化します。このプレゼンテーションでは、アベ・チャンドラ教授がSABRNのグローバルなビジョンを共有し、スケーラブルで公平なヘルスケア提供の未来を推進するパートナーシップとイノベーションについて説明します。
実施レポート
【振り返り】
本プログラムでは、オーストラリアの最先端研究者であるアビラシュ・チャンドラ教授による、災害医療や遠隔地医療の課題に対応する移動式モジュラー医療ポッド「SABRN」の開発と将来展望についてのパネルディスカッションを行いました。
現在、世界の半数以上の人々が十分な医療サービスを受けられない状況にあり、特に災害や戦争、遠隔地での医療アクセスの課題は深刻です。こうした背景のもと、SABRNのポッドは陸・海・空を問わず迅速に輸送可能で、手術室や隔離ゾーンとして機能する移動型病院として設計されています。
また、化学・生物・放射線・核(CBRN)リスクに対応した高度な安全設計に加え、VR/ARや3Dプリント技術を活用した医療従事者の実践的なトレーニング体制も紹介されました。遠隔指導システムにより、通信環境が限定的な災害現場でも専門家からの支援が受けられる点は特に注目されました。
多国間の連携による技術開発とコミュニティベースの防災医療体制の構築が進んでいることも明らかになり、参加者からは今後の医療アクセス改善に対する期待が高まりました。技術準備レベルTRL5の段階にありながら、宇宙医療やAI駆動の自律型ポッド開発といった未来技術への挑戦も示され、革新的な取り組みとして高い評価を得ました。
このように、災害時や遠隔地における医療提供の新たな可能性を示し、医療の人権化を目指すSABRNプロジェクトの意義を広く伝える機会となりました。
【会期後の取り組み】
本プログラムで紹介されたSABRNプロジェクトは、今後も多国間連携を強化しながら、さらなる技術開発と実証実験を推進していきます。特に、日本の地域防災福祉コミュニティ「BOKOMI」などとの連携を深め、地域に根ざした災害医療体制の強化に貢献することを目指しています。
また、VR/ARや遠隔指導システムを活用した医療従事者のトレーニングは継続的に実施され、被災地や遠隔地で即時対応できる人材育成が進められています。これにより、医療現場のスキル向上と迅速な医療提供体制の確立が期待されています。
将来的には、AIを活用した自律型医療ポッドの実用化を視野に入れ、宇宙医療や極限環境での医療支援にも対応可能な技術開発に取り組んでいきます。これらの取り組みは、医療アクセスの不均衡を解消し、世界中の人々が平等に医療を受けられる社会の実現に貢献するものです。
さらに、コストを抑えた大量生産体制の確立により、低・中所得国や遠隔地域への普及も目指し、持続可能なグローバルヘルスケアシステムの構築に寄与していきます。
今回の万博プログラムで得た知見や国際的なパートナーシップを活かし、SABRNプロジェクトは今後も医療の最前線で革新的な解決策を提供し続けます。
出演者情報
登壇者
アビラシュ(アベ)・チャンドラ教授
SABRNグループ 創設者兼最高経営責任者 南オーストラリア大学未来産業研究所 兼任産業教授
アビラシュ(アベ)・チャンドラ教授は、血管外科医、一般外科医、および軍医であり、学術研究者でもあります。チャンドラ教授はSABRNグループの創設者兼最高経営責任者であり、南オーストラリア大学未来産業研究所の兼任産業教授を務めています。オーストラリア陸軍で20年以上の経験を有し、歩兵、医療兵、医療官、外傷外科医としての役割を果たしてきました。
SABRNを通じて、チャンドラ教授は自然災害や人為災害により影響を受けた遠隔地、過酷な環境、敵対的な環境、または対応が困難な地域に対し、高度なヘルスケアサービスと緊急対応能力を提供するため、コンパクトで輸送可能かつ拡張可能な医療・手術用ポッドの開発を進めています。
この研究は、特にヘルスケアサービスが十分に提供されていない地域で、誰もがヘルスケアサービスにアクセスでき、手頃な価格で利用できる未来を築くことを目指しています。
チャンドラ教授の目標は、インフラ、地理的条件、または脅威の有無に関わらず、誰もがどこにいてもヘルスケアサービスを受けられるようにすることです。
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ヘルスケアの未来:世界で最も脆弱な人々に向けた移動式手術・医療ポッド
ヘルスケア分野の最前線に立つオーストラリアの研究者による次世代ヘルスケアについてのパネルディスカッションを行います。
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2025年06月26日(木)
11:00~11:45
(開場 10:45)
- 各パビリオン
- ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
- ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。
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