学びと遊び ウィーク
世界の若手教育リーダーとの対話 - 私たちが描く2050年の教育の未来- アジェンダ2025共創プログラム
シェイプ・ニューワールド・イニシアティブ
【2050年の未来像の仮説】
「閉ざされた教室で画一の内容を教わる従来の学校」が開放され「生きるためにアクティブに考え・学び・遊ぶ場」が実現。そんな未来社会を実現へのヒントを探るべく、教育分野において世界で活躍する若手リーダーをパネリストとして招聘し、彼ら・彼女らの実践例を踏まえながら、AI時代における学びと遊びのあり方を考察します。
映像記録有り
対話プログラム
- 生涯学習
- 若者自立
- アントレプレナーシップ
同時通訳 | 提供する |
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発信言語 | 日本語及び英語 |
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アジェンダ2025
共創プログラム
- 開催日時
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2025年07月26日(土)
14:00 ~ 16:00
(開場 13:30)
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- 開催場所
- テーマウィークスタジオ
プログラム内容
*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)
2050年には、既存の学校教育システムは存在せず、私たちが真に学びたいこと・遊びたいことをアクティブに自己選択することができる学校教育の枠組みを超えた自在な教育システムが実現していることを仮説とし、実現に向けたヒントを探るパネル・ダイヤログを開催します。パネリストには、世界の教育現場で活躍する30歳以下の若手リーダーを招き、「2050年の教育の未来」をテーマに、AI時代における学びと遊びのあり方を考察します。パネリストの一人はアメリカ・アイダホ州の高校One Stoneで学校運営理事を務める現役高校生であり、学校教育現場における学び手の当事者としての視点を共有します。後半は、「2050年の教育の未来」をテーマに、来場いただく参加者を少人数グループに分けた形での対話も予定しています。
実施レポート
【振り返り】
本対話プログラムは、「2050年の教育の未来」をテーマに開催されました。司会進行は、グローバル・シェイパーズ福岡ハブ所属でKBC九州朝日放送アナウンサーの 吉田裕喜氏 と、同じく福岡ハブでWorldLIT代表取締役の 黒澤永氏 が務め、会場の雰囲気を和らげながら議論を導きました。
パネルディスカッションでは、登壇者がそれぞれの経験や立場から教育の意義や未来像について語りました。フィンランドの高校教員 ウルスラ・リンタヨウッピ氏 は、学校は「民主主義と平等を学ぶ場」であり、異なる背景を持つ子どもたちが共に学ぶことで社会のあり方を理解できると述べました。シンガポールの教育起業家 ライアン・リム氏 は「学校は失敗できる安全な場であるべき」と強調し、失敗を通じた挑戦が将来の問題解決力を育むと語りました。米国アイダホ州の高校生 ジリアン・クック氏 は、自らが通った革新的な学校「One Stone」を紹介し、成績ではなく「成長」を重視する教育実践や、生徒が自らカリキュラムを設計できる仕組みが、自己決定力や自信を育てると説明しました。日本からは芦屋市長 髙島崚輔氏 が登壇し、AIの発達によって自学自習が可能になったとしても、学校は「民主主義を体験し、共に社会を創る場」として依然不可欠であると強調しました。
議論全体を通じて、共通の課題として「生徒の主体性(エージェンシー)の不足」が浮かび上がりました。特に日本では学力は高い一方で、学習意欲や自己決定力が低いという現状が指摘されました。登壇者らは、結果だけでなく「学びのプロセス」や「小さな成功体験」を評価することの重要性を示しました。また、AI技術を活用した個別最適化学習の可能性も論じられましたが、それはあくまで補完的手段であり、教育の本質は「人との対話と協働」にあるという点で意見が一致しました。
後半のグループ対話では、来場者自身も教育の思い出や将来像を語り合い、多様な文化や価値観を共有しました。これにより、教育が単なる知識伝達にとどまらず、社会参加や共生の力を培う場であることが改めて実感されました。本プログラムは、教育を「共に学び、共に未来をつくる営み」として再定義し、その社会的意義を国際的に確認できた点で大きな成果を挙げたといえます。
【会期後の取組み】
本プログラムでの議論を通じ、教育の未来に向けた具体的な行動の方向性が示されました。登壇者の発言からは、会期後に取り組むべき課題や可能性が明確に浮かび上がり、実践へとつながる示唆が得られました。
第一に、教育の主体性を育むには教師自身が学び続けることが不可欠であるとの認識から、「教師のエージェンシー」を高める研修制度の整備が提案されました。これはトップダウンの指導ではなく、教師が自発的に学び合い、授業改善を進められる仕組みを構築する方向性です。髙島崚輔氏 は、教師が変化し続ける姿を示すことで生徒の主体性も育まれると述べ、芦屋市で研修制度改革を進める考えを示しました。
第二に、国際的な教育実践の比較と交流を継続することが確認されました。ウルスラ氏 の「平等性を重視した教育」、ジリアン氏 の「生徒主体の学び」、ライアン氏 の「起業家教育と失敗の価値」、髙島氏 の「地域と結びついた教育」など、それぞれの知見を相互に学び合い、他国でも応用可能な方法を探ることが目指されています。
第三に、教育を地域社会や政策形成と直結させる取組みが重要視されました。市長や教育関係者が生徒・市民と継続的に対話し、学校教育を地域の課題解決やまちづくりに結びつける構想です。また、AI技術を活用した個別最適化学習の研究・実装も検討され、学習環境を柔軟かつ包摂的にする補完的手段として技術を導入する方向性が示されました。
さらに、今回の議論を一過性のものとせず、オンラインでの継続的な対話や各地域での実践共有を進めることも計画されています。登壇者たちは「自らも学び続ける姿勢」を強調し、教育改革の持続的な原動力となる意志を表明しました。総じて、本プログラムは万博会期後の国際的な協働の起点となり、未来の教育を共に創る基盤を築いたといえます。
※このレポートの一部または全部はAIによって生成されました。
出演者情報
モデレータ
黒澤 永
グローバル・シェイパーズ 福岡ハブ、株式会社WorldLIT代表取締役
福島県会津出身。東日本大震災を機に国際社会に関心を持ち、米国・ボスニアでの留学・勤務を経験。Teach For Japanフェロー、福岡女子商業高校で教育に従事し、2025年3月に株式会社WorldLITを設立。「まだ見ぬ明日のために、暗きを照らす一歩を踏み出す」をコンセプトに、世界で教育事業を展開予定。
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吉田 裕喜
Global Shapers Community 福岡ハブ、KBC九州朝日放送アナウンサー
2001年生まれ。福岡市出身。早稲田大学政治経済学部卒。ペンシルベニア大学留学経験有。学生時代はパブリックアフェアーズ領域で若年層の意見を政府・行政に届ける活動を行ってきた。2023年夏には福岡市でも高校生、大学生による市長への政策提言を実施。現在はKBCでアナウンサーとして働いている。
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登壇者
髙島 崚輔
芦屋市長
1997年大阪生まれ。米ハーバード大学(環境工学専攻、環境科学・公共政策副専攻)卒業。 2016年から2023年まで(特非)グローバルな学びのコミュニティ・留学フェローシップ理事長。世界の課題を解決する未来のリーダーを育ててきた。特に、海外大学進学やまちづくりへの若者参画を支援。
2023年4月、兵庫県芦屋市長選挙で初当選。同年5月より現職、日本史上最年少市長となる。公立学校で「ちょうどの学び」を実現するために力を注ぎ、ユース世代をはじめ、幅広い世代との対話を中心にしたまちづくりに取り組む。文部科学省中央教育審議会専門委員(2025年~)。
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ジリアン・クック
One Stone
米国アイダホ州の学校One Stoneの学生。One Stoneは学校運営理事メンバーの2/3が在校生で構成され、ジリアンはそこでガバナンスおよび戦略委員会の議長を務める。アイダホ州の自然の中で育ち、国際関係とオルタナティブ教育へ深い情熱がある。教育を変革的な旅と捉えており、批判的思考を養い、多様な視点を受け入れ、世界にポジティブな変化をもたらす力を人々に与えるものだと信じている。2025年春に卒業予定。
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ライアン・リム
グローバルシェイパーズコミュニティ・シンガポールハブ、リアクター・スクール(Director of Partnerships and Strategy)
ライアンは起業家精神に深く関わり、過去10年間にわたってスタートアップエコシステムに身を置く。市場投入、B2BおよびB2Gパートナーシップに特化しており、共同創業者や初期社員としての経験を持ち、企業のイノベーションアクセラレーターとしても活動。現在、Reactor Schoolではパートナーシップおよび戦略ディレクターを務め、「銀河系で最も優れた若い創業者を育成する」をミッションに掲げる。
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ウルスラ・リンタヨウッピ
グローバルシェイパーズコミュニティ・ヘルシンキハブ、Tölö gymnasium, City of Helsink
ヘルシンキ大学で環境科学、教育学を学ぶ。その後アアルト大学で研究員を経て、2020年よりヘルシンキ市のTölö gymnasiumで教職員を務める。フィンランドの教育システムに精通し、勤務する高校ではサステイナビリティに関する入門コースを1年生全員を対象に開発し、実践している。
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共催者名
Global Shapers Community 福岡ハブ
学びと遊び ウィーク
世界の若手教育リーダーとの対話 - 私たちが描く2050年の教育の未来- アジェンダ2025共創プログラム
【2050年の未来像の仮説】
「閉ざされた教室で画一の内容を教わる従来の学校」が開放され「生きるためにアクティブに考え・学び・遊ぶ場」が実現。そんな未来社会を実現へのヒントを探るべく、教育分野において世界で活躍する若手リーダーをパネリストとして招聘し、彼ら・彼女らの実践例を踏まえながら、AI時代における学びと遊びのあり方を考察します。
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2025年07月26日(土)
14:00~16:00
(開場 13:30)
- テーマウィークスタジオ
- ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
- ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。
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