EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

【対象者】

-海洋科学者・研究者
-環境系NGO・政策立案者
-海事産業関係者
-学生および教育関係者
-市民団体・地域コミュニティ
-バルト海および世界の海の未来に関心を持つすべての方

【スケジュール(予定)】

10:00 – 10:10
開会挨拶
アルカディウシュ・マルヘフカ(インフラ省副大臣・国務長官)

10:10 – 10:40
海を守る、海洋を守る – 国際的な視点から
BLUE OCEAN DOME(ブルーオーシャン・ドーム)、サウジアラビア館、ポルトガル館による発表

10:40 – 11:10
バルト海の未来を構想する:産業、対立、優先課題
ポーランドにおける洋上風力発電:可能性と環境責任
バルト海の研究と保護について

 - マグダレナ・マチチャク(経済・空間政策部門)
 - ユリウシュ・ガイェフスキ(海洋観測部門)
 - アンナ・バランスカ(海洋生態学部門)
 (以上、グディニャ海事大学 海洋研究所)

11:10 – 11:25
海洋環境安全におけるコンピュータープログラムの検証

-アグニェシュカ・カルバルチク=イェディナク(シュチェチン海事技術大学 数理・物理・化学研究所)

11:25 – 11:40
未来の航海:グリーンシッピング革命に対応する海事教育

-ピオトル・トライヘル(シュチェチン海事技術大学 士官養成カレッジ所長)

11:40 – 12:00
バルトの未来:市民活動と教育が描き直す海の物語

-オルガ・サルナ(Mare財団 代表)

実施レポート

【振り返り】

「国際海洋エコロジー会議 – 海のためのひとつの声」は、科学、政府、市民社会の声を結集し、海洋の持続可能性、気候課題、そして海洋の未来に向けた政策の道筋を、活発に探求する場となりました。本会議はポーランド共和国の主導のもと、サウジアラビアおよびポルトガルからの国際的な参加を得て、大阪・関西万博2025において開催され、海洋エコロジーと海事分野の革新における国境を越えた協力を力強く呼びかける場となりました。

開会にあたり、アルカディウシュ・マルヘフカ国務長官・インフラ省副大臣が登壇し、ポーランドの海洋保全への取り組みと、海洋生物多様性を守るための統合的な政策枠組みの重要性を強調しました。その挨拶は、本会議が科学的な議論の場であると同時に、共同行動のための外交プラットフォームであることを位置づけました。

続いて、BLUE OCEAN DOME、サウジアラビア館、ポルトガル館、その他のパートナーによる共同発表が行われ、沿岸国がそれぞれ異なる立場からも補完し合う形で海洋保護に取り組む姿勢が紹介されました。ここでは、生態系の回復力、国際法、そして新たな技術の活用が強調されました。

ポーランド・グディニャ海事大学 海洋研究所からの代表団は、バルト海の動態に関する三層構造の分析を発表しました。マグダレナ・マチチャク氏は、洋上風力発電開発と生物多様性保護の間に存在する空間的な対立について説明しました。ユリウシュ・ガイェフスキ氏は、高度な海洋観測システムのモデリングを紹介し、アンナ・バランスカ氏は、人為的および気候的ストレスによって脆弱になっている海洋生態系を分析しました。

技術的なセグメントでは、ポーランド・シュチェチン海事技術大学のアグニェシュカ・カルバルチク=イェディナク氏が、海洋計画における環境安全性を評価するためのシミュレーションおよび検証ツールを紹介しました。続いて、同大学 士官養成カレッジ所長のピオトル・トライヘル氏が、海事教育がいかにグリーンシッピング基準や脱炭素化目標に対応して進化しているかを説明しました。

最後に、Mare 財団のCEOであるオルガ・サルナ氏が登壇し、市民科学、教育キャンペーン、地域主体の海洋保全活動が、一般の意識や語りを変え、若者を海の守り手として力づけている事例を紹介しました。

本会議は、トップダウンの政策とボトムアップの行動、学術と市民活動、地域戦略と地球規模の課題をつなぎました。共通のメッセージは明確です――海は自ら語ることができないからこそ、国家、機関、そして地域社会が一つの声で「海のために」語らなければならないのです。

【会期後の取り組み】

国際海洋エコロジー会議で生まれた熱意と知見を基に、ポーランド代表団と国際パートナーは、複数の重要な取り組みを検討しています。

まず、ポーランド・グディニャ海事大学 海洋研究所は、環境モデリング、洋上エネルギーのマッピング、海洋生物多様性の追跡を統合する共有デジタルプラットフォームを通じ、国境を越えたバルト海研究を拡大する計画です。スウェーデン、ドイツ、フィンランドの研究機関と共同でコンソーシアム提案の準備が進められています。

次に、ポーランド・シュチェチン海事技術大学は、「グリーンマリタイム・トランジション」をテーマとする新しいカリキュラムモジュールを開設します。環境安全性のためのシミュレーションツールやAIによるリスク評価モデルを組み込み、2025〜2030年の士官養成カレッジの更新教育課程の一部とする予定です。

政策と市民参加の分野では、Mare 財団が教育プログラムを拡大し、ポーランド沿岸の町々に「シー・リテラシー・ラボ」を開設します。これらのラボでは、プラスチックごみ削減、小規模生息地のモニタリング、芸術やデジタルツールを通じた海洋ストーリーテリングのワークショップが行われます。

さらに、ポーランドは、万博2025の知見を活かし、法的・学術的・地域主体の関係者を結集して、バルト海域の海洋生態系ガバナンスに関するフォーラムの創設を模索しています。このフォーラムは、年次開催の会合および政策のインキュベーターとして構想されています。

これらの万博後の取り組みは、科学的イノベーション、若者の参画、多国間の協力に対する強いコミットメントを反映しています。「海のためのひとつの声」が、大阪・関西万博2025の海岸線を越えて響き続けることを目指しています。

出演者情報

モデレータ

マグダレナ・ノヴァッカ

ポーランド貿易投資庁

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登壇者

アルカディウシュ・マルヘフカ

国務長官・インフラ省副大臣

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更家 悠介

サラヤ株式会社 代表取締役社長

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ハメド・アルバラウィ

サウジアラビア食品医薬品庁(SFDA)

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マグダレナ・マチチャク

ポーランド・グディニャ海事大学 海洋研究所 経済・空間政策部門

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ユリウシュ・ガイェフスキ

ポーランド・グディニャ海事大学 海洋研究所 海洋観測部門

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アンナ・バランスカ

ポーランド・グディニャ海事大学 海洋研究所 海洋生態学部門

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アグニェシュカ・カルバルチク=イェディナク

ポーランド・シュチェチン海事技術大学 数理・物理・化学研究所

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ピオトル・トライヘル

ポーランド・シュチェチン海事技術大学 士官養成カレッジ所長

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オルガ・サルナ

Mare財団 代表

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ティアゴ・ピッタ・エ・クニャ

オーシャン・アズール財団

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学びと遊び ウィーク

国際海洋エコロジー会議 – 海のためのひとつの声

私たちの海や大洋は、単なる水の集合体ではなく、共有された自然遺産であり、重要な生態系であり、海洋開発をいかに持続可能に管理していくかを試す場でもあります。

ポーランド館では、特別イベント「One voice for the sea(海のためのひとつの声)」を開催し、科学、政策、国際的な協力を通じてバルト海および世界の海洋保全に貢献する取り組みを紹介します。専門家によるプレゼンテーションを通じて、重要な環境課題、革新的な研究、海事分野におけるグリーントランジション(環境移行)について探ります。

本カンファレンスは、「ポーランド海事デー」開催の一環として、2025年大阪・関西万博におけるポーランドのプロモーションプログラムの中で実施され、インフラ大臣の後援を受けています。

  • 20250721日(月)

    10:0012:30

    (開場 09:30)

  • テーマウィークスタジオ
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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