EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)

本セッションでは、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー中島さち子氏が珠玉のパネリストらをお迎えし、多様な個性を活かす学び・遊びのあり方について多角的に模索します。前半の日本語のセッションでは、お医者様でもある自見元万博大臣、盲聾の東大先端研の福島智教授、文化庁や文科省にて活躍される合田次長とともに、病気や障害などの分断を超えて協奏の学び・遊びの環境を作っていくにはどうすれば良いかを掘り下げていきます。後半の英語のセッションでは、国連の万博責任者マーヘル・ナセル氏が世界的に広がる難民のことや世界の包摂性について、マレーシアのアニュシュラ先生はご自身が手がけてきロボット教育について、さらにザック氏はメディアアートの醍醐味を楽しく紹介するとともにオープンエデュケーションの可能性について、最後にユネスコのキム・スヒョン氏が教育・文化・科学・情報分野を横断するUNESCOのアジア太平洋政策について、などをお話いただく予定です。 21世紀、揺れ動く時代の中で、仕組みの変革や技術の活用などにより、どのように一人一人異なる多様な個性や特性を活かした、包摂的(インクルーシブ)な学び・遊びの環境やあり方を作っていくことができるか... 万博にてさまざまな立場から模索し、大きな一歩となる1日としたいと考えています。

実施レポート

【プログラム要旨】
本プログラム「多様な個性を活かす学び・遊び」は、大阪・関西万博「学びと遊びウィーク」の一環として、2025年7月28日に開催された。テーマは、異なる価値観・世代・文化・性別・障害など多様な背景を持つ人々の個性をいかに学びと遊びに活かすかというものであり、国内外の専門家や実践者が集まり議論を行った。

【中島さち子氏 発言要旨】
中島さち子氏は、モデレーターとして本セッション全体をリードし、まず自身が手がける「いのちの遊び場 クラゲ館」の活動を紹介した。クラゲ館では、障害の有無や年齢、国籍を問わず、多様な人々が共同でアート作品やワークショップを作り上げ、互いの個性を尊重し合いながら活動している事例が数多く生まれていると説明した。特に、入院中の子どもや車椅子利用者が、オンラインやアバターを通じて制作に参加できる仕組みは、物理的制約を超えてつながりを生むモデルケースとして注目されている。また、中島氏はSTEAM教育の重要性を説き、科学・技術・工学・数学にアートを加えた学びの枠組みが、子どもから大人まで幅広い層の創造性を刺激することを強調した。特に、日本ではまだ浸透しきっていないSTEAM教育の価値を、万博という多文化的な場で実践的に示すことの意義を語った。さらに、ジェンダーや少数派といったマイノリティ性にも触れ、多数派中心の社会構造から、全員がマイノリティであるという前提に立つ多様性社会への転換の必要性を訴えた。国連からの勧告で指摘された、日本における教育や福祉の縦割り構造や分断の問題についても言及し、出会いや交流の機会を意図的に設計することの重要性を示した。クラゲ館の活動では、高校生や地域の子どもたちが自分の「好き」をテーマにワークショップを企画し、国内外の学校や病院とオンラインでつながる事例も多く、こうした活動は子どもたちの自己肯定感を育み、地域社会にも波及効果をもたらすと述べた。最後に、未来の教育・遊びの在り方は、制度や教科書だけでなく、現場の創意工夫と参加者の主体性にかかっており、多様な個性を活かすためには「弱さを価値に変える」視点が欠かせないと結び、本セッションがその第一歩となることへの期待を語った。

【自見はなこ氏 発言要旨】
自見はなこ氏は、小児科医としての臨床経験と国会議員としての政策立案の経験を背景に、日本の子ども・家庭政策の現状と課題について詳細に語った。氏は、児童虐待による死亡件数の推移や、一人親家庭における貧困率、妊産婦の自殺率の高さといった深刻なデータを示し、これらの課題が相互に関連し合い、子どもと家庭の幸福度を大きく損なっている現状を指摘した。そのうえで、こうした問題に包括的に対応するために創設されたのが「子ども家庭庁」であり、その立法過程や組織設計の背景を説明した。特に、超党派の議員による全会一致で成立した「子ども基本法」では、バイオサイコソーシャル・ウェルビーイングの概念を政策文書に初めて明記し、幼少期の愛着形成や五感を活用した体験の重要性を国の方針として位置付けたことを強調した。さらに、教育・福祉・医療の縦割りを超えた連携の必要性を説き、妊娠期から成人期まで切れ目のない支援を実現するための制度的・財政的基盤の整備が不可欠であると述べた。国際的な事例にも触れ、北欧諸国の包括的子育て支援制度や、多様な家庭形態に対応する柔軟な教育制度を参考に、日本の現場に適用可能な施策の方向性を提示した。また、万博のシグネチャーパビリオンでの体験を通じ、障害や難病を抱える子どもたちが安全に楽しめる環境の重要性を再確認したと述べ、そうした体験が本人や家族の自己肯定感、社会参加意欲を高めることを強調した。最後に、自身が提唱する「子どもは0歳から120歳」という広い定義を用いて、すべての人が生涯にわたって学び・遊び・挑戦できる社会の実現を目指すべきだと結び、そのためには政治・行政・市民が一体となり、多様な背景を持つ子どもたちを支える文化を根付かせる必要があると力強く訴えた。

【福島智氏 発言要旨】
福島智氏は、自身が9歳で視覚を、18歳で聴覚を失った盲ろう者としての経験をもとに、インクルーシブな学びと遊びの核心は「豊かな体験に裏打ちされたコミュニケーション」にあると語った。全盲だった時期と盲ろうになった時期を比較し、最もつらかったのは視覚や聴覚そのものの喪失よりも、身近な人との何気ないやり取りが失われたことだったと述懐した。母親が考案した「指点字」によって再び人とつながる手段を得た経験は、新しいコミュニケーション方法の発明と普及がもたらす可能性を象徴していると説明した。さらに、通訳者による会話や状況説明の支援が加わることで、社会との接点が広がり、孤立から解放されるプロセスを三段階に整理して紹介した。氏は、インクルーシブな場づくりにおいては、個人とグループ、多様性と包摂、学びと遊びという三つのペアの組み合わせが重要であり、例えば自身の属性をリスト化し、それを別の設定に置き換えて想像する「変身ゲーム」のような活動は、差別や偏見の無意味さを実感させる有効な手段になると述べた。この活動は遊びでありながら学びにもつながり、参加者が自分とは異なる立場や視点を体験的に理解するきっかけになるという。また、こうした取り組みを支えるためには、物理的なアクセシビリティだけでなく、心理的安全性を確保すること、多様なコミュニケーション手段を導入することが不可欠だと強調した。ICTやAI技術の発展により、これまで困難だった意思疎通が可能になりつつある事例にも触れ、それらを教育や遊びの現場に積極的に取り入れることが包摂社会の実現に寄与すると結んだ。

【合田哲雄氏 発言要旨】
合田哲雄氏は、日本の教育における「多様性と質」の関係を中心に論じた。氏は1992年に文部省に入り、2008年・2017年の学習指導要領改訂に携わった経験から、教育制度の歴史的背景を振り返った。
150年前、日本は近代化の過程で「記憶力と根気」を重視する学校教育を整備し、読み書きの徹底や正解主義、同質性の強化によって競争を促した。これにより「多様性と質はトレードオフ」という発想が根付いた結果、学びは「好きなことを諦め、嫌いを強いて総得点を上げる訓練」とみなされてきた。
しかしデジタル化の進展は、サプライサイド(供給者)主導からデマンドサイド(需要者)主導へと社会構造を変え、個人が大組織に依存せず質の高い情報を得て創造・発信できる環境をもたらした。年齢や経験を問わず革新的なアイデアを生み出せる時代となり、教育も子どもの特性や関心を軸に個別性の高い学びを重視すべきだと強調した。一方でSNS上の陰謀論などが民主主義を脅かしており、偏見を相対化し「ノーマル」を再解釈する力も不可欠だと指摘した。
近年、中央教育審議会でも「ダイバーシティ(多様性)を前提としたクオリティ(質)」への転換が議論されており、次期指導要領改訂の大きな焦点となっている。具体策として、指導要領の簡素化と本質的問いの重視、学校裁量の拡大、創作や創造活動を評価するパフォーマンス評価の導入、入試改革、教員増員などを挙げた。ただし最大の課題は市民の意識であり、異なる意見や予期せぬ発想を楽しむ感性が必要だと述べた。
最後に、岩井克人氏の「日本は180年間、曲がりなりにも近代的なデモクラシーが機能してきたと。自由がなければ考えることはできない。 私のような人間でも自由があったからこそ、こうやって学ぶことができたん」という言葉を引き、自由を基盤として日本の教育はダイバーシティとクオリティの両立へと向かっていると結んだ。

【ディスカッション要旨(前半)】
前半では、主に日本国内の教育・福祉の現場や政策課題を中心に議論が展開された。中島さち子氏は、教育と遊びを切り離さず融合させるための空間設計やカリキュラム構築の必要性を述べ、多様なバックグラウンドを持つ人々が自然に交流できる場の重要性を指摘した。自見はなこ氏は、子ども家庭庁の設立背景と課題を踏まえ、妊娠期から成人期まで切れ目なく支援する体制づくりの必要性を再確認。また、障害や病気を抱える子どもたちが安全に学び・遊べるための法的・制度的基盤の強化を提案した。福島智氏は、インクルーシブな環境におけるコミュニケーションの多様化が孤立を防ぎ、相互理解を促進することを説明。合田哲雄氏は、教育の質と多様性を両立させるための制度改革や市民の意識変革の必要性を挙げ、異なる意見を受け入れる姿勢の涵養を訴えた。


【マーヘル・ナセル氏 発言要旨】
マーヘル・ナセル氏は、国際連合における長年の経験を踏まえ、多様性と包摂をテーマに国際社会が直面している課題とその解決策について語った。まず、世界各地で進行する紛争や気候変動、経済格差の拡大が、教育や文化活動へのアクセスに深刻な影響を与えている現状を指摘した。こうした課題は単一の国や地域だけでは解決できず、国際的な連携と相互理解が不可欠であると強調した。国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の中でも、教育(目標4)と平和・公正・強固な制度(目標16)は、多様な個性を活かす学び・遊びの基盤として重要であり、特に紛争地域や災害被災地における子どもたちの学びを継続するためには、現場に即した柔軟な支援策が必要だと述べた。また、国連パビリオンの取り組みとして、多文化共生をテーマにした展示やワークショップを紹介し、来場者が異なる文化的背景を持つ人々と直接対話し、互いの経験や価値観を共有する場の重要性を語った。ナセル氏は、多様性は単なる「違い」の集合ではなく、社会全体の創造性と回復力を高める資源であると位置付け、教育現場においても異文化理解と異分野協働を促すプログラムが必要だと提言した。さらに、デジタル技術の活用によって地理的・物理的な制約を超えた学びのネットワークが構築できる可能性に言及し、オンライン交流や共同制作の事例を挙げた。最後に、万博のような国際的イベントは、多様な個性が交差し、新たな協力関係が芽生える「生きた教室」であり、ここで生まれるつながりを持続的な国際協力へと発展させることが、未来の平和で公正な社会の構築に不可欠だと締めくくった。

【アヌスラ・シリセナ氏 発言要旨】
アヌスラ・シリセナ氏は、スリランカのTenom Innovation Center (TIC) の会長として、地域社会における多様な才能の発掘と育成、そして持続可能な社会変革の推進について語った。彼女はまず、教育制度が画一的で一方向的な学びに偏ると、子どもたちが本来持つ創造性や探究心が抑制されると指摘し、学びの場を柔軟かつ多様にデザインする必要性を強調した。TICでは、地域の子どもや若者に対し、STEM教育とアート、デザイン思考を組み合わせたプログラムを提供しており、これによって批判的思考力、問題解決能力、協働スキルを伸ばしているという。さらに、地元の農業や工芸、観光業といった産業と連携し、学びの内容を実社会に直結させることで、教育が地域の経済活性化にも貢献できる仕組みを構築している事例を紹介した。彼女はまた、女性や障害者、経済的に困難な状況にある若者が教育や職業訓練にアクセスできるよう、奨学金やメンタリング制度を整備していることを説明し、包摂的な教育の重要性を訴えた。国際的な協力についても触れ、他国の教育機関や企業との交流プログラムを通じて、参加者が多文化環境でのコミュニケーション力と適応力を身につける機会を提供していると述べた。さらに、気候変動や環境保護の視点を教育プログラムに組み込み、地域資源を活用した持続可能な開発を若い世代に促している。最後に、彼女は万博のような国際舞台での発信が、地域の声を世界に届け、多様な個性と背景を持つ人々が互いに学び合い、共創する未来を形作る契機になると結び、その実現には教育者、行政、企業、市民社会の協働が不可欠であると力強く訴えた。

【ザック・リーバーマン氏 発言要旨】
ザック・リーバーマン氏は、アーティストでありMITメディアラボ教授として、アートとテクノロジーの融合による新たな学びと遊びの可能性について語った。彼は、インタラクティブアートやデジタルインスタレーションを通じて、人々が自らの身体や動きを介して表現できる環境を創り出すことの重要性を強調した。特に、視覚や聴覚だけでなく、触覚や動作といった多感覚的なインターフェースを活用することで、年齢や能力に関わらず、誰もが参加できる創造的体験が可能になると述べた。彼のプロジェクトでは、子どもたちが自分の描いた絵をその場でアニメーション化し、壁面やスクリーンに映し出すことで、自分のアイデアが即座に形になる感動を味わえるようにしている。また、これらの活動は単なる娯楽にとどまらず、プログラミングやデザイン思考、問題解決能力といったスキルの習得にもつながると説明した。リーバーマン氏は、教育現場においてアートとテクノロジーを組み合わせたSTEAM教育を推進すべきだと提案し、既存の教科の枠を超えた学びが、創造性と批判的思考を育むと述べた。さらに、障害のある子どもたちや異文化背景を持つ学習者が互いに協力し、作品を共に作り上げるプロジェクトの事例を紹介し、こうした活動が社会的包摂を促進する力を持つと語った。彼はまた、オープンソースのツールやプラットフォームを活用することで、世界中の人々が自由にアイデアを共有し、共同で作品を発展させられる仕組みの重要性を説いた。最後に、万博は多様なバックグラウンドを持つ人々が創造力を持ち寄る実験場であり、そこで生まれる対話と協働が、未来の教育や文化を形作る源泉になると結び、すべての人に創造の喜びを開かれた形で提供することの意義を強調した。

【ソヒュン・キム氏 発言要旨】
ユネスコ・バンコク地域事務所およびアジア太平洋地域の国連調整事務所の地域ディレクターとして、ソヒュン・キム氏は、教育と文化の分野における国際的な連携と包摂の重要性について述べた。彼女は、アジア太平洋地域の教育と文化の分野における国際的な連携と包摂の重要性について述べた。彼女は、アジア太平洋地域の多様性は文化的豊かさの源泉であると同時に、教育格差やジェンダー不平等、都市と農村の機会格差といった課題も内包していると指摘した。こうした格差を是正するためには、各国政府、国際機関、地域コミュニティが連携し、誰一人取り残さない教育を実現する必要があると強調した。具体的には、女子教育の推進、障害者や少数民族への学習機会の確保、そして言語や文化の多様性を尊重したカリキュラム開発の重要性を挙げた。また、急速なデジタル化の中で、ICTを活用したオンラインおよびハイブリッド型学習が新たな可能性を開いている一方で、インターネット接続やデジタル機器へのアクセス格差が新たな不平等を生んでいる現状にも言及した。ユネスコが推進する「グローバル・シティズンシップ教育」や「持続可能な開発のための教育(ESD)」は、学習者が地球規模の課題に取り組み、多文化環境で協働する能力を育むことを目的としていると述べた。さらに、災害や紛争時における教育継続のための緊急対応策、地域文化資源を活用したコミュニティ主導型の学びの場づくりなど、実践的な取り組み事例も紹介した。最後に、キム氏は万博のような国際的イベントが、多様な国や地域の人々が知識や経験を共有し、相互理解を深める貴重な機会であると評価し、そこで得られたネットワークや学びを各国の教育政策や地域プロジェクトに還元することで、より包摂的で持続可能な社会の構築に貢献できると締めくくった。

【ディスカッション要旨(後半)】
後半では、国際的な視点と地域社会での実践事例に焦点が当てられた。マーヘル・ナセル氏は、国際的な共通体験の場が異文化理解を深め、平和構築につながることを事例とともに紹介し、国境を越えた教育・文化交流プログラムの拡充を提案した。アヌスラ・シリセナ氏は、地域資源を活用した教育・遊び・イノベーション融合型プログラムの効果を述べ、持続可能な地域づくりに寄与する可能性を強調。ザック・リーバーマン氏は、アートが持つ境界を越える力を示し、創造性を通じて多様性尊重の文化を醸成する意義を語った。キム氏は、文化的多様性の推進と国際協力がSDGs達成の鍵であると述べ、共通の地球規模課題に対して協働的なアプローチを取る必要性を強調した。議論の総括として、学びと遊びを通じた多様性尊重には、制度・現場・文化の三位一体のアプローチが不可欠であるという認識が共有された。

出演者情報

モデレータ

中島 さち子

テーマ事業「いのちを高める」(2025年日本国際博覧会協会)

音楽家・数学研究者・STEAM 教育者。
(株)steAm 代表取締役、大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー、内閣府STEM Girls Ambassador。国際数学オリンピック金メダリスト。音楽数学教育と共にアート&テクノロジーの研究も進める。

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登壇者

自見 はなこ

前内閣府特命担当大臣・参議院議員・医師

長崎県佐世保市生まれ、福岡県北九州市育ち。1998年筑波大学国際関係学類卒業、2004年東海大学医学部卒業後、小児科専門医として東京大学医学部附属病院、虎の門病院などに勤務。2016年参議院議員初当選、2019年厚生労働大臣政務官、2022年参議院議員再選、内閣府大臣政務官。2023年内閣府特命担当大臣(沖縄・北方対策、消費者・食品安全、地方創生、アイヌ施策)、国際博覧会担当大臣を歴任する。趣味はマラソン、読書、旅行、神社・仏閣巡り。資格は小児科専門医、認定内科医、防災士。

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福島 智

東京大学先端科学技術研究センター 学際バリアフリー研究分野 特任教授

1962年12月25日神戸生まれ。9歳で失明、18歳で失聴、全盲ろう者となる。 1983年、東京都立大学に入学。盲ろう者で全国初の大学進学を果たす。 同大博士課程を終え、同大の助手、金沢大学教育学部助教授(障害児教育)を経て、 2001年に東京大学先端科学技術研究センター助教授、2008年から同センター教授、 2023年度~同特任教授。 1991年から全国盲ろう者協会の理事を務める。 2001年から世界盲ろう者連盟アジア地域代表。 博士(学術)。 著書 『盲ろう者とノーマライゼーション』明石書店 1997年 『生きるって人とつながることだ』素朴社 2010年 『盲ろう者として生きて』明石書店 2011年 『ぼくの命は言葉とともにある』致知出版社 2015年 『ことばは光』道友社 2016年他

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合田 哲雄

文化庁次長

倉敷育ち。92年に旧文部省入省。福岡県教育庁高校教育課長、NSF(全米科学財団)フェロー、文科省初中局教育課程課長・財務課長、内閣府・審議官などを経て現職。学習指導要領改訂を二度担当。公立小・中PTA会長を6年。単著に『学習指導要領の読み方・活かし方』、共著に『学校の未来はここから始まる』、『探究モードへの挑戦』等。

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マーヘル・ナセル

国際連合事務次長補兼国連パビリオン陳列区域代表

国連システムで37年以上の勤務経験を有し、これまでにアンマン、カイロ、ドバイ、ガザ、ニューヨーク、ウィーンでの勤務歴あり。近年では、国連ニューヨーク本部グローバル・コミュニケーション局アウトリーチ部長として、市民社会、アカデミア、図書館、スポーツ/サッカー、そして広告業界を含むクリエイティブ・コミュニティとの連携を統括。また、国連出版物、ビジターサービス、展示、ガイドツアーなどを通じて一般市民との関与を促進し、さらに国連総会に関連する主要な行事(例:大西洋奴隷貿易、ホロコーストに関するプログラムなど)を主導。2012年以降は、3度にわたり国連事務次長代理(グローバル・コミュニケーション担当)を歴任。

2020年ドバイ万博では、陳列区域代表として国連の万博参加を指揮。2025年大阪・関西万博では再び国連事務総長の任命を受け、国連の陳列区域代表に就任した。

1986年にパレスチナのビルゼイト大学で工学の学士号(B.Sc.)を取得し、2004年にはイギリスのウォーリック大学で経営学の大学院ディプロマを取得。人権や持続可能性に対する功績が認められ、2024年にイギリスのデモントフォート大学から名誉博士号が授与された。

趣味は読書と料理で、気まぐれなランナーでもあり、2015年、2016年、2017年にニューヨークシティマラソンを3回完走。妻と成人した子どもが3人。

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アヌスラ・シリセナ

Tenom Innovation Center (TIC) 会長

チグ・アヌスラは、マレーシアのサバ州テノム出身のMalaysia Teacher Prize 2022の受賞者である。彼女はゲーミフィケーションとイノベーションを通じて生徒の学習を変革し、サバ州でトップの化学結果の1つにつなげた。Tenom Innovation Centre(TIC)の創設者として、コーディングとロボティクスで数千人を訓練し、マレーシアで12を超える新しいメーカーハブに拡大した。

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ザック・リーバーマン

アーティスト、MITメディアラボ教授

ジェネレーティブおよびインタラクティブ・システムを用いるアーティスト兼研究者。ニューヨークを拠点に活動し、クリエイティブ・コーディングのためのオープンソースC++ツールキット「openFrameworks」の共同開発者、「School for Poetic Computation」の共同設立者として知られている。
人間のジェスチャーを遊び心あるデジタル体験へと変換するインスタレーションを制作し、「アルス・エレクトロニカ」のゴールデン・ニカ受賞や、『タイム』誌の「Best Inventions」選出など、国際的な評価を受けてきた。現在は、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボにおいて「Future Sketches」研究グループを率い、コードを詩的表現の媒体として探求している。

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ソヒュン・キム

ユネスコ・バンコク地域事務所及びアジア太平洋地域の国連調整事務所地域ディレクター

ソヒュン・キム氏は2023年10月1日付で、ユネスコ・バンコク地域事務所及びタイ、ミャンマー、ラオス人民民主共和国、シンガポールの代表として地域ディレクターの職務を開始。
キム氏は、国連および外交サービスにおいて25年近くにわたる献身的なキャリアを積んでおり、開発、政治、人道問題、そして女性と子どもの権利の擁護に関する幅広い経験を有する。
ユネスコの前は、国連の様々な機関で管理職や専門職を歴任。最近では、ニューヨークで国連人口基金(UNFPA)の対政府フォーラムおよび機関間協調への関与を指導した。それ以前には、ユニセフの世界銀行および国際金融機関とのグローバルパートナーシップの先導役を務め、韓国ソウルのユニセフ事務所の責任者として勤務。また、ヨルダンのアンマンにあるシリア危機地域事務所で国連人道問題調整事務所(OCHA)の協調・パートナーシップ業務を指揮した。さらに、2010年から2014年の間には、国連開発計画(UNDP)の対外関係および広報局並びに事務局長室で政策専門家として活動した。
キム氏は、韓国外交部で外交官としてのキャリアをスタートさせ、様々な役職を担当。その中には、グローバル問題の担当副外務大臣アドバイザー、国連問題担当副ディレクター、中東・アフリカ局および国際経済局のアシスタントディレクター、人権・社会問題課および東欧課の上級職員などが含まれる。また、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の軽水炉プロジェクト事務所にも派遣された。
米国イェール大学で国際関係の修士号を取得し、韓国延世大学で政治学および国際関係の学士号を取得。

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学びと遊び ウィーク

多様な個性を活かす学び・遊び

本プログラムは、テーマウィーク全体協賛者と連携して博覧会協会が企画・実施する「アジェンダ2025」の一つです。「世代・人種・性別・障害の有無等も含めた多様化する個性に対して、学び・遊びはどう変わっていくか」というセントラルクエスチョンを中心に、トークセッションが展開されます。

  • 20250728日(月)

    17:0019:30

    (開場 16:30)

  • テーマウィークスタジオ
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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