EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

世界では今、生産された食品のおよそ14%が、市場に届く前に「食品ロス」として廃棄されています。その一方で、いまだに世界の約11人に1人が飢餓に苦しんでいるという、深刻で矛盾した現実があります。

国連の専門機関である国際農業開発基金(IFAD)は、貧困と飢餓が集中する開発途上国の農村地域への投資に特化し、1977年の設立以来、持続可能な農業や食料システムの実現に取り組んできました。

そんなIFADの理念に共感した高校生・大学生たちで構成される「IFAD Youth Club Japan(IYCJ)」とともに、世界各地の食品ロス問題について理解を深め、意見を交わす参加型イベントを開催します。

IYCJメンバーによるリサーチ発表をはじめ、若者たちの視点、行政や国際機関の専門知見、そして来場者のみなさんの声が交差するこの場で、食と農、そして地球の未来について、一緒に考えましょう。

実施レポート

【振り返り】
IFAD(国際農業開発基金)とIYCJ(IFAD Youth Club Japan)は、二ヶ月間の協働リサーチプロジェクトの成果として、EXPO2025でのイベントを成功に収めました。この企画の目標は、フードロス問題に関するリサーチ、アドボカシー、そして積極的な関与を通してIFADとIYCJの相互関係を強化することでした。
EXPOという一般向けのプラットフォームを活かして、イベントでは学生、観光客、そして家族といった多様な観客層に対するフードロスの世界的な影響の認知を高めつつ、IFADとIYCJの認知度を高めることができました。

IYCJのEXPOチームは東京から福岡まで日本中から集まった高校生、大学生の12名によって編成されていました。彼ら・彼女らは、4月〜6月にかけてのリサーチ結果を本番でのプレゼンテーションで発表しました。
また、このイベントではIYCJによるプレゼンテーションだけでなく、JICAと農林水産省からのゲストスピーカーとのパネルディスカッション、そして観客との双方向的なセッションも実施されました。
パネルディスカッションでは上記のパネリストからの前向きなフィードバックから始まり、お二人のフードロスに関する現在のお仕事での取り組みについても伺うことができました。話が盛り上がり時間が迫ることもありましたが、イベントは観客からのIYCJメンバーの今後の展望に関する質問とその返答とともに、無事終了しました。

全体として、このイベントは、1) IFADとIYCJのパートナーシップの強化、2) 農林水産省およびJICAとの連携促進、3) 食品ロス問題への意識の向上、そして4) 国連パビリオンに集まった70名を超える観客へのIFADとIYCJの認知度向上を図るプラットフォームとなりました。
この取り組みは、ユースのリーダーシップや関与を示しただけでなく、地球規模の課題への取り組みにおいて組織間の連携が重要であることを強調することができました。


【会期後の取り組み】
IFAD日本連絡事務所からはローマ本部へのEXPOイベントの報告が行われ、IYCJからはホームページやSNSでの活動報告や新聞作成などの情報発信が実施されました。IYCJメンバーである福岡県立小倉高校の生徒4名を中心に、学内新聞による活動報告も展開されました。
さらに、IFAD日本連絡事務所は横浜市主催の「アフリカンステージ」(7月下旬開催)において、IYCJとの協働の一環としてEXPO関連の展示を行い、来場した高校生や大学生、家族連れから注目を集めました。
これらの取り組みは、IFAD・IYCJ・EXPOの認知度向上にも寄与したと考えられ、今後もこのような情報発信や協働活動を継続し、さらなる広がりにつなげていきたいと考えています。

出演者情報

モデレータ

加藤 真理子

国際農業開発基金(IFAD)日本連絡事務所 代表

日本国内の教育現場、国連児童基金(UNICEF)フィリピン事務所、UNICEFキルギス共和国事務所ならびにオシュ地方事務所、UNICEF本部民間連携局(東京配属)を経て、2021年11月より現職。政府、民間セクター、大学、メディア等のステークホルダーとの連携促進を担当。国際関係学修士課程(国際教育開発専攻)修了。

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登壇者

フェデリカ・チェルリ・イレリ

IFADローマ本部 対外連携・資⾦動員部 ドナー国連携ユニット⻑

サセックス大学で開発経済学修士課程修了。約20年にわたり農村開発に従事。戦略立案、パートナーシップの強化、政策対話などに豊富な経験を有する。現在は、IFAD加盟国へのアウトリーチに加え、ドナー国とプログラム実施国間の対話促進、官民セクター及び市民社会との関係構築・強化に取り組む。

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IFAD Youth Club Japan (IYCJ)

ユース団体

IFAD Youth Club Japan (IYCJ)は、国際農業開発基金(IFAD)と強固なパートナーシップ関係にあるユース団体。2024年に始動。「世界と日本の食と農の問題を知り、発信し、対話して、IFADとの協働を通して食と農の側面から社会をより良くしていく。」ために活動中。

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速見 基弘

農林水産省 大臣官房 新事業・食品産業部 外食・食文化課 食品ロス・リサイクル対策室 課長補佐(食品ロス削減・リサイクル担当)

2009年に農林水産省入省後、農林水産分野に係る気候変動枠組み条約の交渉担当、TPP交渉担当、農林水産物・食品の輸出促進担当などを経験。2011年には岡垣町役場(福岡県)、2018年には在シカゴ日本国総領事館へ出向するなど、地方や海外で業務に従事した。

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渡辺 裕史

独立行政法人 国際協力機構(JICA)経済開発部 農業・農村開発第二グループ 第四チーム 特別嘱託

国連世界食糧計画(WFP)ミャンマー・カチン州にて地域事務所長を務め、アフリカ3カ国での技術協力専門家などJICA関連業務に従事。現在JICA経済開発部にて、アフリカ各国の稲作プロジェクト・アフリカ稲作振興のための共同体イニシアチブ推進を担当。コーネル大学農業・農村開発修士。

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共催者名

国際農業開発基金 (IFAD)

食と暮らしの未来 ウィーク

ユースが切り拓く、食品ロス問題への国際的なアプローチ

国連の専門機関である国際農業開発基金(IFAD)は、2024年にユース団体「IFAD Youth Club Japan(IYCJ)」を設立し、ユースと共に食と農に関する課題について発信を続けています。
IFADの職員、IYCJに所属する高校生・大学生、農林水産省およびJICAのパネリストとともに、参加者全員で「食品ロス」という地球規模の課題について考え、意見を交わしてみませんか?

  • 20250607日(土)

    13:0014:00

    (開場 12:50)

  • 各パビリオン
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

OTHER PROGRAM

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