EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

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1. 共感経済、共助社会について
   ・産業革命前から現代までの社会経済の姿
   ・情報革命と社会受容を伴うこれからの社会経済のありたい姿
2.パネルディスカッション
   論点1: 「投資・寄付・消費・労働において、市民がよい企業を選ぶ実践」をどう実現するか
   論点2: 「社会インパクトコストの価格転嫁による健全なインフレをともなう持続的な経済」をどうつくるか
   論点3:「助ける・助けられる循環でみなのいのちが助かり、輝く社会」への具体的な道筋をつくる

実施レポート

【振り返り】
冒頭、大阪大学総長補佐・シンクタンク「社会ソリューションイニシアティブ(SSI)」を設立。2023年、「いのち会議」事業実行委員会副委員長である堂目卓生教授より、「助けを必要とするいのち(人・生物・地球)を社会の中心に据えられている」ありたい社会のビジョンと、その現実にはセッションテーマ「共感に基づく経済」と「共助社会」を実装するアクションが必要であることが示されました。
そのアクションの全体像として、まず、大阪大学SSIの伊藤武志教授より、経済の本質を“すべての”「いのち」を支えるための価値の創出と位置づけ、それが消費者・労働者・投資家が「良い会社」に共感し「よい会社」を選ぶことで牽引されて生まれる社会の好循環で実現すると述べました。個人は購買・投資・就業を通じて会社を支え、会社は収益だけでなく社会的インパクトを社会に還元します。この共感に基づく「選択の力」による経済の循環こそが、持続的社会を築く鍵であることが示されました。
企業サイドでは、長野伊那谷発の電子部品メーカー・KOA株式会社の山本容平さんから、同社が顧客・取引先・従業員と家族・地域と地球・株主の5者の信頼を借り受け(資源)、実り(賃金・配当・社会還元)として循環させる経営を紹介されました。高付加価値製品の国内生産や財団・森林事業による地域価値創出など、経済価値と社会価値の同時創出が示された。投融資の側面から、サステナブル・ラボ株式会社の平瀬錬司さんから、同社が非財務情報(人材・社会・環境)をデータ化し、企業評価を可能にして、その情報を投融資への活用に繋がえている取り組みを説明されました。短期の収益性のみで選別されがちな市場に「優しさ」の尺度を与えることで、強くて優しい企業の選好を広げようとされています。市民側からは、認定NPO法人環境市民の下村委津子さんから、環境・人権・平和・未来世代を考えるエシカル消費の普及と、その市民の認知が購買行動を変え市場を動かす可能性が示されました。

【会期後の取り組み】
本セッションで示されたように、消費者・労働者・投資家・企業・金・市民社会の選択の力を活かして共感経済・共助社会を実現するアプローチは、理想論に留まらず、評価指標や融資ガイドライン、具体的な実践を通じて市場規模で成立させる実務的なものであり、今回セッションの登壇者を含めた多くの共感する仲間たちとともに実際のアクションを積極的に行ってまいります。共感経済をつくり出すことで、経済価値と社会インパクトが、持続的に、そして着実に創出し、「助けを必要とするいのち」をすべて支えることを目指します。

出演者情報

モデレータ

伊藤 武志

大阪大学教授/社会ソリューションイニシアティブ企画調整室長/大阪大学万博推進室副室長

早稲田大学政経学部卒。経営学博士。銀行、経営支援会社代表を経て2018年大阪大学SSI に参加。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院MBA。城西国際大学大学院経営情報学研究科博士後期課程修了。博覧会協会資源循環ワーキンググループ委員。ジュニアEXPO教育プログラム副読本監修。

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登壇者

堂目 卓生

大阪大学総長補佐/社会ソリューションイニシアティブ長/大学院経済学研究科教授

京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。2001年より大阪大学教授。2018年、大阪大学学内にシンクタンク「社会ソリューションイニシアティブ(SSI)」を設立。2023年、「いのち会議」事業実行委員会副委員長。2025年万博会場で「いのち宣言」を発出予定。

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山本 容平

KOA株式会社

経営戦略センター ゼネラルマネージャー。1999年当社入社、経理・財務部門、経営企画部門を経て2024年4月より現職。

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平瀬 錬司

サステナブル・ラボ株式会社 代表取締役CEO 一般社団法人サステナビリティデータ標準化機構 代表理事

大阪大学理学部卒業。在学中から環境、農業、福祉などサステナビリティ領域のベンチャービジネスに経営企画や環境エンジニアとして携わる。(社)サステナビリティデータ標準化機構・代表理事や京都大学ESG研究会講師を務める。非財務ビッグデータに関する執筆・講演多数。

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下村 委津子

認定NPO法人環境市民 副代表理事

1997年から環境市民の活動に加わり、2002年の法人化と同時に理事に就任。エコツアー研究会、エコシティ研究会の活動やグリーンコンシューマーやエシカル消費、中小企業のサステナビリティ向上のための活動を進めている。

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共催者名

いのち会議

食と暮らしの未来 ウィーク

共感に基づく経済、共助の社会を創る 一 みんなでどうつくるか、語り合おう

「共感に基づく経済、共助の社会を創る」プロジェクトによる今回の催事では、ステークホルダー・ESG 経営の推進と、エシカル消費・サステナブル調達の促進によって、共感経済の実現について議論します。

  • 20250608日(日)

    15:3016:30

    (開場 15:15)

  • 会場内その他
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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