EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)


本プログラムは、3つのセッションで構成しています。
1.食文化を未来へつなぐための方法:このセッションでは、和菓子作り・豆腐作りを体験するワークショップ、もどき料理の研究を事例に、日本で長く育まれてきた食文化を未来世代へつなぐ意味と意義、そしてその方法を考えます。
2.過去の「食」の知恵を未来へつなぐための取り組み:このセッションでは、日本各地で食文化を継承する取り組みに関わる方々へのインタビューや、日本の伝統的な食材である和栗に着目したプロジェクトを手がかりに、過去の「食」の知恵を未来つなぐために、今何をすべきなのかを議論します。
3.「食」の技術を未来へ伝える方法の模索:このセッションでは、食文化を未来へ伝える方法として、ロボットフレンドリーな和菓子提案を行います。連綿と受け継がれてきた食文化を支える手仕事とその技術を未来へ伝えるための新しい考え方を議論します。
これら3つのセッションと通して、過去の「食」と未来の「食」をつなぐために、今私たちができることを考えていきます。

実施レポート

【振り返り】
本セッションは、「過去の食を知ることは、未来の食を変えること」と題して、2050年の食の未来像を議論するプログラムとして企画しました。モデレータの鎌谷かおるさん(立命館大学)は、本テーマを考えるために3つのセッションで議論を展開しました。

1、食文化を未来へつなぐ方法
このセッションでは、和菓子職人の山川誠さん(茶菓山川店主)、三浦加帆さん(立命館大学大学院)が登壇し、鎌谷さんと3人で食文化を過去から未来へ繋ぐ意義と方法について語りました。具体的には、山川さんが主催する和菓子教室の事例や、鎌谷さん・三浦さんの江戸時代の「もどき料理」研究の事例を紹介しつつ、過去の「食への向き合い方」や「食の価値観」を未来へ引き継ぐための方法を議論しました。

2、過去の「食」の知恵を未来へつなぐための取り組み
このセッションでは、間宮純也さん(有限会社春華堂)、宮崎智明さん(有限会社春華堂)が登壇し、鎌谷さんと3人で、昨年発足した和栗協議会の活動を事例に、「食」の知恵を未来へつなぐために具体的に行っている取り組みについて議論しました。

3、「食」の技術を未来へ伝える方法の模索
このセッションでは、鎌谷さん、加古川篤さん(立命館大学)、山川さんの3名が登壇し、「食」の技術を未来へ伝えるための方法について議論しました。具体的には、加古川が研究するロボット技術を紹介し、人手の少ない店舗における職人とのロボットフレンドリーな環境をどのようにしたら生み出せるのかを考えました。

その後、3つのセッションを踏まえ、登壇者全員でディスカッションをしました。様々な立場の登壇者が集い過去の「食」の知恵や技術、価値観を未来へつなぐための考え方について、共に探求できたことは、大変意義深いことでした。


【会期後の取り組み】
今回のプログラムの議論の中で、「食」の未来を考える上で大切なことについて、いくつもの気づきがありました。単に一度のディスカッションで終わるのではなく、この日をスタートと捉え、今後も語りの場を設置したいと考えます。また、具体的に提案のあった取り組みについては、それを実現するための準備を共に進めていく予定です。

出演者情報

モデレータ

鎌谷 かおる

立命館大学食マネジメント学部 教授

大阪府豊中市生まれ。総合地球環境学研究所特任助教、立命館大学食マネジメント学部准教授を経て、現職。
博士(日本史学)。
江戸時代における自然と人の関係の歴史、歴史学を食の視点から問い直す研究をしている。今回のプログラムを通じて、歴史学的な視点から「食」の未来を考えること意義についての発信を試みる。

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登壇者

山川 誠

茶菓山川

滋賀県の和菓子会社に33年間勤務の後独立。
2015年、大津市内に「茶菓 山川」を開業。
「自らの手で栽培した大納言小豆と故郷の名水(比良の湧水)で、四季折々を仕舞いこみ丁寧に作り上げていくお菓子作り」を理念としている。
1994年 滋賀県知事賞 受賞
2012年 全国和菓子協会「選 和菓子職-優秀和菓子職」に認定

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間宮 純也

有限会社春華堂、専務取締役

小学校教諭、議員秘書などを経て2008年に㈲春華堂に入社。社長室、役員を経て2024年より現職。春華堂の歴史と伝統を守りつつ、革新と創造に従事。「五穀屋」「coneri」等の新ブランドや「nicoe」「SWEETS BANK」等の新施設を担う。直近では「遠州・和栗プロジェクト」「アカデミープロジェクト」「ハラカドプロジェクト」等の新規事業も立ち上げる。社内外での人財育成に尽力し、企業に留まらず地域・社会での取り組みを通じて「まちづくり」に携わる。

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宮崎 智明

有限会社春華堂、地域の力創造室 課長

1984年生まれ。神奈川県藤沢出身。早稲田大学にて心理学を学び、2008年にブライダル業界に就職。ウエディングプランナー・支配人などを経て2022年に㈲春華堂に入社。「遠州・和栗プロジェクト」の事務局を担当させてもらい、地域と地域を結婚できるように「地域共創」「まちづくり」の新規事業プロジェクトに従事。

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加古川 篤

立命館大学理工学部 ロボティクス学科 准教授

2015年立命館大学大学院理工学研究科 機械システム専攻 博士課程後期課程修了。博士(工学)。2015年立命館大学理工学部助教、2017年ウォータールー大学工学部客員助教、2019年立命館大学理工学部講師、2022年同大学総合科学技術研究機構准教授を経て、現職。

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三浦 加帆

立命館大学大学院 食マネジメント研究科 博士課程後期課程

2022年3月立命館大学 食マネジメント学部 食マネジメント学科卒業。2022年4月より同大学大学院 食マネジメント研究科に在籍。
 学部在籍時より、江戸時代の食生活・食料消費の実態を解明するための研究に取り組む。特に、江戸時代の「買い物事情」「豆腐消費」「もどき料理」等に関心を持ち、研究を行う。

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共催者名

立命館大学食マネジメント学部

食と暮らしの未来 ウィーク

明日、なに食べる?ー過去の「食」を知ることは、未来の「食」を変えることー 
アジェンダ2025共創プログラム

【2050年の未来像の仮説】
育まれてきた食文化を大切にしつつ、「今」に合わせて変化することも文化と捉え、私たち一人一人が、「食」の知恵と工夫をそれぞれのやり方で引き継いでいける未来。
本プログラムでは、過去の「食」を知ることを通して、未来の「食」を展望するための方法を語り合うために、3つのセッションを準備しています。1つめは、食文化を未来へつなぐための方法、2つめは、過去の「食」の知恵を未来へつなぐための取り組み、3つめは、「食」の技術を未来へ伝える方法の模索です。

  • 20250614日(土)

    14:0016:00

    (開場 13:30)

  • テーマウィークスタジオ
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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食と暮らしの未来 ウィーク その他のプログラム

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