EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)


◇1日目◇ 未来の食:食卓におけるイノベーションと持続可能性

気候変動、社会課題、技術革新が特徴的な時代において、食はより持続可能な未来を再構築する上で最も緊急かつ興味深い分野の一つとして浮上しています。このセッションは、食、イノベーション、持続可能性をテーマに、参加者が思考を深め、インスピレーションを得るとともに、活発な交流を行う場を提供します。2名の専門家が、再生可能なサプライチェーンからバイオテクノロジー、新たな食習慣から個人と集団の選択の影響まで、未来の食料課題に取り組むための未来のシナリオと新たな解決策を探る講演を通じて、議論をリードします。基調講演とグループワークセッション、質疑応答が交互に行われ、参加者は議論に積極的に参加し、経験を共有し、地球を公平で革新的かつ持続可能な方法で養う新たなモデルを共に描いていきます。

◇2日目◇ 食の実践:台所における物語、味、そしてジェスチャー

2日目は、私たちを直接キッチンへと導きます。そこでは、料理は技術、人間関係、創造性によって形作られる、具体的な体験となります。ミシュラン星付きシェフとレストラン経営者との率直な対話を通じて、現代のガストロノミーの世界を3つの主要な視点から探求します:現代のシェフの日常の作業と課題、顧客の好みに応えるために味覚の概念を理解する重要性、そして技術を表象の形態に変える「マンテカーレ」のようなジェスチャーの芸術。このセッションは、イノベーション、食文化、感覚への意識が、日々の調理場でどのように融合していくのかに関心を持つすべての方を対象としています。

◇3日目◇ 食の実践:台所における物語、味、そしてジェスチャー

最終セッションでは、食の未来を探求する旅の過程で生まれた洞察、インスピレーション、そして問いを一つにまとめます。
最初のセッションではイノベーション、持続可能性、新興の食システムを、2つ目のセッションでは味、職人技、料理表現の具体的な実践について深く掘り下げました。この閉会のひとときでは、参加者全員で意見をまとめ、共に考察する場を提供します。参加者との自由な議論を通じて、研究、創造性、日常の実践の世界から生まれたアイデアを結びつけ、イノベーションと伝統、ビジョンと行動がどのように組み合わさり、私たちが食べる方法、料理する方法、そして地球を養う方法を形作るかを浮き彫りにします。私たちの共有する食の物語における次なるステップを共創する、最後のひとときです。

実施レポート

【振り返り】
イタリアパビリオンで開催された「Food Beyond Taste」は、イタリアと日本の若者たちが共に食を通じて未来の社会像を構想する、国際的かつ教育的な取り組みとして高く評価されました。主催はイタリアの欧州イノベーション・持続可能性研究所(EIIS)で、3日間にわたり、講演、ディスカッション、料理体験など多彩なプログラムが実施されました。

開幕セッションでは、イタリア文部省や研究機関の関係者が登壇し、食を「生命の基盤」として捉えた上で、持続可能性とイノベーションの両立の重要性を強調しました。特に、衛星データやAI、ブロックチェーンなどの先端技術を活用した小規模農家支援の事例紹介は、テクノロジーと地域社会との接続の可能性を示すものであり、多くの関心を集めました。

さらに、世界的に著名な料理人や経営者による講演では、食文化の継承と革新、料理を通じたリーダーシップや創造性の発揮、そして食が持つ文化的・感情的価値について熱意を込めて語られました。中でも、フェットゥチーネ・アルフレードの誕生秘話と、それに込められた「愛」と「伝統」の力についてのエピソードは、来場者の心に深く響きました。

また、イタリアと日本の文化的共通性を象徴する6つの食材を用いたワークショップでは、参加学生たちがグループに分かれ、未来の食のビジョンを創造的に表現しました。
異なる背景を持つ学生同士が協力しながら、文化を越えて共通の価値を見出し、それをかたちにするプロセスは、非常に意義深いものでした。
本プログラムは、教育・文化・科学技術が一体となった取り組みとして、来場者にも強い印象を与える内容となりました。


【会期後の取り組み】
本プログラムを通じて得られた学びや経験は、参加学生一人ひとりにとって貴重な財産となるだけでなく、今後の国際的な教育・文化交流のあり方に対する重要な示唆をもたらしました。特に、食という日常的かつ文化的なテーマを通じて、持続可能性や多様性、共創といった概念を体感的に理解する機会は、国籍や世代を越えた対話と協働の可能性を広げるものでした。

会期後も、学生たちは各自の学習や研究の場において、本プログラムで得た視点を活かしていくことが期待されています。日本とイタリアに共通する食材を軸に、伝統と革新、地域性と国際性といった要素を自らの言葉や表現で再構築する経験は、未来を担う世代にとって非常に意味のあるものでした。
また、プログラム内で紹介された農業支援の技術や、環境に配慮した料理開発の実践例は、教育現場だけでなく、農業・フードビジネス・地域振興といった分野にも応用可能性を持つ内容であり、関係機関との連携の中で今後の発展が期待されます。

今後は、参加者による継続的な情報交換や意見共有の機会を設け、今回のプログラムで生まれたネットワークを活かしたさらなる協働を促進してまいります。また、「食」を切り口に、科学、文化、教育、産業が交わる越境的な対話の場を引き続き創出していくことが、本イベントの理念を継承する上でも重要であると考えております。

引き続き、持続可能で包摂的な未来社会の実現に向けて、「食」という共通のテーマを起点とした実践的な取り組みを展開してまいります。

出演者情報

モデレータ

レベッカ・ブラウン

ブリティッシュスクールFVG ディレクター

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登壇者

アンドレア・ジェレミッカ

欧州持続可能性イノベーション研究所(EIIS) 所長

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カーロ・アルバート・プラテージ

ローマ・トレ大学 マーケティング、イノベーション、サステナビリティ教授、欧州持続可能性イノベーション研究所(EIIS)会長

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ダヴィデ・プーレジョ

ミシュラン星付き ローマ プーレジョレストラン オーナーシェフ

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マリオ・モッツェッティ

アルフレード・アッラ・スクロファ 共同ディレクター、国際的マンテカーレ達人

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食と暮らしの未来 ウィーク

FOOD BEYOND TASTE

EIISが催すハッカソンは、人、環境、健康を結びつける重要な要素として捉えられる「食」をテーマに開催されます。
「Food Beyond Taste」は、3日間にわたり、インスパイアリングな講演、ビジネスチャレンジ、そして料理体験を通じて、イノベーション、持続可能性、イタリアの伝統を新たな形式で探求するイベントです。

  • 20250607日(土)

    10:0018:00

    (開場 09:30)

  • 20250608日(日)

    09:0013:00

    (開場 09:00)

  • 20250608日(日)

    14:3015:45

    (開場 14:15)

  • 20250609日(月)

    09:0013:00

    (開場 09:00)

  • 各パビリオン
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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