SDGs+Beyond いのち輝く未来社会 ウィーク
JICAと考える SDGsと途上国のいま、そしてこの先
独立行政法人 国際協力機構
2015年に持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)が国連で採択されてから2025年で10年を迎え、SDGsが目標とする2030年まで5年余りとなりました。開発途上国を取り巻く環境も大きく変化していますが、今、全世界が一体となって持続可能な地球社会を目指すためには、何ができるでしょうか?参加者と共に議論を深めます。
本プログラムはJICA緒方貞子平和開発研究所が主催します。
※本プログラムは主催者の都合により、開場時間が(9:30→10:00)、開演時間が(10:00→10:30)となる予定です。
対話プログラム
- SDGs
- ポストSDGs
- 開発途上国
| 同時通訳 | 提供する |
|---|---|
| 発信言語 | 日本語及び英語 |
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アジェンダ2025
参加プログラム
- 開催日時
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2025年10月05日(日)
10:00 ~ 12:00
(開場 09:30)
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- 開催場所
- テーマウィークスタジオ
プログラム内容
10:30-11:00 基調講演 「SDGsの意義と課題、今後の展望」(蟹江 憲史 慶應義塾大学 教授)
開発途上国におけるSDGsの意義、そして変化する国際情勢の中での今後の開発協力の役割について、ご講演いただきます。
11:00-12:20 ディスカッション 「SDGsを国や地域のアクションへ」
(亀井 温子 JICA緒方研究所 副所長、遠藤 慶 JICA緒方研究所 主任研究員、泉川 雅子 豊田市企画政策部 未来都市推進課 副主幹、ラオス・ウガンダ・モザンビーク出身のJICA留学生3名)
各国、各地域でのSDGsの取り組みやその計測の在り方について、日本の自治体や途上国の例を元に、その現状や課題、将来の方向性を議論します。
12:20-12:30 閉会メッセージ「一人ひとりの命、暮らし、尊厳が守られる社会に向かって」(峯 陽一 JICA緒方研究所 所長)
議論を踏まえ、SDGsの達成、そして人間の安全保障の実現に向けてのメッセージを発信します。
実施レポート
【振り返り】
SDGsが目標とする2030年まで残すところ5年余りとなる今、全世界が一体となって持続可能な地球社会を目指すためには何ができるか―本イベントでは、国内外の多様な視点から議論を深めました。
慶應義塾大学大学院の蟹江憲史教授による基調講演「SDGsの意義と課題 そして2030年の先 いのち輝く未来社会に向けて」では、環境・経済・社会の三側面における持続可能性の重要性が強調されました。特に、資金ギャップをビジネスチャンスとして捉える視点や日本政府の取り組みとリーダーシップ、そしてSDGsの達成に向けた「変革」の必要性が示されました。
ディスカッションでは、JICA緒方貞子平和開発研究所(JICA緒方研究所)の亀井温子副所長の進行により、「SDGsを国や地域のアクションへ」をテーマに議論が展開されました。JICA緒方研究所の遠藤慶主任研究員は日本の自治体におけるSDGsに向けた取り組みやローカル化の特徴を紹介。続いて、豊田市未来都市推進課の泉川雅子副主幹より、官民連携や独自指標など、豊田市における具体的な取り組みが紹介されました。またラオス、ウガンダ、モザンビーク出身のJICA留学生3名が、それぞれの国におけるSDGsの現状について紹介しました。官・民・学、そして異なる国の視点からそれぞれがどのようにSDGs達成に向けて取り組むべきか、前向きな議論が展開されました。蟹江教授による講評では、SDGsが世界共通の言語として重要であること、そしてSDGs達成という目標においてはどの国も発展途上であるからこそ、互いに学び合う姿勢が大切であるというメッセージが述べられました。
JICA緒方研究所の峯陽一所長による閉会挨拶では、SDGsの達成に向けた地域社会での課題の可視化と住民主体の取り組みの重要性が強調され、JICAとして人間の安全保障の視点から支援を進めていく姿勢が示されました。また、今回のイベントが「誰も取り残されない社会」への一歩となることへの期待が、力強く語られました。
SDGsと地域社会に関する書籍紹介:
『SDGs and Japan: Human Security Indicators for Leaving No One Behind』
https://www.jica.go.jp/jica_ri/publication/booksandreports/20201117_01.html
『SDGs and Local Communities: How to Create Human Security Indicators in Your Town !』
https://www.jica.go.jp/jica_ri/publication/booksandreports/1531176_21881.html
【会期後の取組み】
JICA緒方研究所では、SDGsの目標年である2030年の先の新たな国際開発目標に向け、指標体系のあり方についての研究プロジェクトを進めています。
SDGsには17のゴールと169のターゲットがありますが、それらの進捗を測るために234もの指標が設定されています。これらの指標は、目標達成に向けた進み具合を客観的に把握するための「ものさし」として重要です。しかし、指標の数が多すぎることや、データ収集の負担が大きいことから、特に開発途上国では十分なデータが揃わず、進捗の把握や対策の立案が難しい状況となっています。この課題を踏まえ、JICA緒方研究所では、「グローバルコア指標」と「ローカル指標」からなる新たな指標フレームワークを考案しています。
また、JICA緒方研究所は、「人間の安全保障」の実現をミッションに掲げるJICAの研究機関として、すべての人の命・暮らし・尊厳が守られる社会の実現に向けて知的貢献をすべく、研究と情報発信に引き続き取り組んでまいります。
人間の安全保障に関するJICA緒方研究所の取り組みについて:
https://www.jica.go.jp/jica_ri/research/pickup/humansecurity/1546300_56109.html
2030年以降の新たな国際開発目標における指標フレームワークに関する研究について:
研究プロジェクト「2030年以降の新たな国際開発目標における指標フレームワークに関する研究」https://www.jica.go.jp/jica_ri/research/environment/1535667_13953.html
コラム「国連持続可能な開発目標(SDGs)の後に続く新たな国際開発目標の指標フレームワークを考える」 https://www.jica.go.jp/jica_ri/news/interview/2024/1547622_52760.html
出演者情報
モデレータ
亀井 温子
JICA緒方貞子平和開発研究所 副所長
民間企業を経てJICA入構後、ジェンダー平等・貧困削減推進室室長、カンボジア事務所長、人間開発部長などを経て、2025年4月より現職。関心分野は教育開発、ジェンダーと開発、南アジア地域。著書に日本の対ネパール協力の歴史を描いた「未来をひらく道-ネパール・シンズリ道路40年の歴史をたどる」がある。
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登壇者
蟹江 憲史
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 教授
同大学SFC研究所xSDG・ラボ代表。専門は国際関係論、地球システム・ガバナンス。国連におけるSDGs策定に、構想段階から参画。SDGs研究の第一人者であり、研究と実践の両立を図っている。国連事務総長の任命を受けた独立科学者15人の1人として グローバル持続可能な開発報告書 (GSDR 2023)の執筆を行なった。
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峯 陽一
JICA緒方貞子平和開発研究所 所長
立命館大学国際関係研究科客員教授、ステレンボッシュ大学客員教授も務める。人間の安全保障の理論と実践について研究している。著書に『開発協力のオーラル・ヒストリー』(東京大学出版会)、『2100年の世界地図』(岩波新書)、『現代アフリカと開発経済学』(日本評論社)など。翻訳も多数。
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遠藤 慶
JICA緒方貞子平和開発研究所 主任研究員
JICA南アジア部(インド担当)、インドネシア事務所等を経て、現在、JICA緒方貞子平和開発研究所にて、SDGsや持続可能な開発、官民連携に関する研究に従事。開発途上国を含む世界の国々と日本が共に持続可能な発展ができるよう、実務、学術の両面から貢献することを目指している。
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泉川 雅子
豊田市企画政策部未来都市推進課 副主幹
豊田市SDGs未来都市の計画とモニタリング・評価、国際機関や海外の自治体との事業連携の担当副主幹。2025年10月14日から16日まで国連経済社会局と共催の2025国際首長フォーラムの事務局に従事。2004年に豊田市役所入庁。10年以上の実務経験を経て、2020年4月から2024年3月まで国連地域開発センター(UNCRD)に派遣。
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Monephaeng THETSISOULATH
JICA留学生(ラオス出身)
ラオス出身のJICA留学生。ラオスでは財務省の技術官として予算計画や債務管理、公共財政政策の策定などに貢献。現在は同志社大学の博士課程に在籍し、人的資源開発がラオスの公共財政管理システムのパフォーマンスに与える影響を研究。ラオスにおける、より強固で透明性が高い公共機関の構築を目指す。
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Richard SSEMPALA
JICA留学生(ウガンダ出身)
ウガンダ出身のJICA留学生。保健経済学や公共財政などを専門とする経済学者。ウガンダではマケレレ大学経済学部の講師として勤務。現在は大阪公立大学の博士課程に在籍し、非感染性疾患(NCDs)の削減、政府の歳入増加、人々の健康を促進する手段として「嗜好品への課税」の有効性について研究している。
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Denilson JOSÉ
JICA留学生(モザンビーク出身)
モザンビーク出身のJICA留学生。モザンビークではマーケティング・コミュニケーションサービスを提供するOne Click Mozambiqueを起業。現在は同志社大学の修士課程に在籍し、開発途上国における金融包摂について研究。モザンビークの活気あるインフォーマル経済と金融システムのギャップを埋めることを目指す。
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SDGs+Beyond いのち輝く未来社会 ウィーク
JICAと考える SDGsと途上国のいま、そしてこの先
2015年に持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)が国連で採択されてから2025年で10年を迎え、SDGsが目標とする2030年まで5年余りとなりました。開発途上国を取り巻く環境も大きく変化していますが、今、全世界が一体となって持続可能な地球社会を目指すためには、何ができるでしょうか?参加者と共に議論を深めます。
本プログラムはJICA緒方貞子平和開発研究所が主催します。
※本プログラムは主催者の都合により、開場時間が(9:30→10:00)、開演時間が(10:00→10:30)となる予定です。
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2025年10月05日(日)
10:00~12:00
(開場 09:30)
- テーマウィークスタジオ
- ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
- ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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