EXPO2025 Theme Weeks

プログラム内容

*字幕:YouTube動画の右下「歯車」マークの「字幕」よりお選び下さい。
(複数言語、音声が重なる際等、字幕が掲出されない場合があります)


ロンドン王立芸術協会(Royal Society of Arts:RSA)の歴史的なグレート・ルームから生中継で、クリーン・エネルギー技術の開拓から、再生とレジリエンスのための強力なコミュニティ主導型運動の構築まで、気候変動対策で画期的な進展を推進している先進的な一般市民思想家、政策インフルエンサー、イノベーターから話を聞き、私たちすべてが共有する人々、場所、地球の繁栄する未来の種となるアイデアとソリューションを発見してください。


2025年国際博覧会におけるRSA
世界をリードするアイデアが世界を変える行動につながる、RSAの思想的リーダーシップ・イベントシリーズ。
RSAは、過去270年にわたり英国のイノベーションの中心であり、人類の歩みを変えてきたアイデアやテクノロジーのプラットフォームです。今日、31,00名のRSAフェローシップ(社会的インパクト・イノベーターのグローバル・ネットワーク)は、すべての人がその可能性を発揮し、よりレジリエントでバランスのとれた再生可能な未来に貢献できる世界を目指すというビジョンと、人、場所、地球が調和して繁栄することを可能にするというミッションで結ばれています。

実施レポート

【振り返り】
「持続可能性の未来:再生への挑戦」では、英国の気候変動対策におけるリーダーシップと、国連持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献を紹介し、王立芸術・製造・商業振興協会(RSA)と英国パビリオンの連携プログラムの集大成として開催されました。

本プログラムには、政府、学術界、市民社会など多様な立場から専門家が集い、これまでの進展を振り返りつつ、得られた知見を共有し、2030年以降に向けて英国がどのように公平でグローバルな変革を牽引していくかを議論しました。

進行は、Design for Good(ロンドン)共同創設者で会長のベン・シェパード氏と、大阪・関西万博英国政府代表のキャロリン・デービッドソン氏が務め、昭和女子大学の小西雅子教授(WWFジャパン 自然保全・エネルギー担当 専門ディレクター)、デレク・ウォーカー氏(ウェールズ「未来世代コミッショナー」)、メテ・コバン氏(ロンドン市 副市長〈環境・エネルギー担当〉)、レイチェル・オア氏(Climate Outreach CEO)が登壇しました。
ディスカッションでは、大胆な政策枠組み、地域レベルのリーダーシップ、市民参加をどのように組み合わせてSDGsの達成を加速させるかについて、活発な意見交換が行われました。

当日はロンドンおよび大阪の会場に加え、オンラインを含めて計214名が参加し、そのうち約3分の1にあたる32%がRSAのプログラムに初めて参加する新規視聴者でした。これにより、RSAが新たな層へ活動を広げていることが示されました。
イベント後も高い関心が続き、2025年10月末時点でYouTubeにおけるリプレイ再生は628回、Podcastのダウンロード数は529回に達しています。日本、カナダ、オーストラリア、ドイツなど海外からのアクセスも多く、グローバルな関心の高まりが見られました。

登壇者らは、2030年までの限られた時間の中で分野横断的な協働を強化する必要性を強調する一方、ウェールズの「将来世代法」やロンドンのクリーンエネルギー・公正な移行への取り組みなど、具体的な前進事例を共有し、希望に満ちた議論が展開されました。
ハイブリッド形式によりロンドンと大阪をつないだ本プログラムは、国際的で包摂的な対話の場を実現し、RSAが政策・イノベーション・コミュニティを結ぶ「協働のハブ」としての役割をさらに強化する機会となりました。


【会期後の取り組み】
2025年10月末時点においても、オンライン上でのエンゲージメントは継続的に拡大しており、YouTubeやPodcastでの視聴数が着実に増加しています。こうした反響は、包摂的で実践的な気候リーダーシップに対する社会的関心の高まりを示すものであり、RSAが政策・イノベーション・市民参加をつなぐ国際的な対話の促進者として果たす役割を改めて裏付けています。
本イベントを契機として、RSAは博覧会で得られた知見と連携を今後のプログラムに反映させています。今後は「Royal Designers for Industry(RDI)」との協働のもと、持続可能かつ再生的なデザインが社会課題の解決に果たす役割を探求する取り組みを進めてまいります。

また、2026年には人工知能など新興技術の環境コストと可能性をテーマとするイベントなど、多様なプログラムを予定しています。さらに「Playful Green Planet」などの活動を通じ、創造的でコミュニティ主導のアプローチによる持続可能性・気候レジリエンスの推進を目指します。

大阪・関西万博を通じて培われたネットワークはアジア太平洋地域におけるRSAのプレゼンスを高め、日本の政策イノベーション、若者による気候アクション、異文化交流の分野での対話を深化させています。
今後もRSAは、国連SDGsの枠組みを超えて協働的かつ再生的なソリューションを追求し、地球と人々のより良い未来の実現に向けて、グローバルパートナーシップを通じた取り組みを推進してまいります。

出演者情報

モデレータ

キャロリン・デービッドソン(大阪)

大阪・関西万博英国政府代表

キャロリン・デービッドソン氏は、2024年3月より英国の大阪・関西万博における英国政府代表を務め、2025年1月からは専任でこの役職に就いています。以前は2021年8月から在大阪英国総領事を務めました。
外交官としての経歴は、駐グアテマラ兼ホンジュラス大使(2015~2019年)、ザンビア高等弁務官(2008~2012年)、在スロバキア英国大使館副大使(2004~2008年)などを歴任し、いずれも夫トム・カーターと職務を分担して務めてきました。

1986年にブリストル大学で現代言語学の学位(1986年)を取得し、2011年にはオープン・ユニバーシティでMBAを修得。
フランス語、ドイツ語、スペイン語、日本語を話します。

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ベン・シェパード(ロンドン)

Design for Good共同創設者・会長

ベン・シェパード氏は、世界30か国にまたがるグローバルな慈善連合「Design for Good」の共同創設者であり会長を務めています。同団体は、プロボノで製品やサービスの開発に取り組み、2030年までに1,000万人の生活向上と国連の持続可能な開発目標(SDGs)の推進を目指しています。設立時には、ゼネラル・ミルズ、LIXIL、ロジテック、マッキンゼー、ネッドバンク、ネスレ、マイクロソフト、ペプシコ、フィリップス、英国王立芸術大学などの主要メンバーをまとめ上げました。

ベン氏は、取締役会やCEOと連携し、デザイン主導型の革新的な企業の成長を支援しており、近年では最先端の医療技術企業で暫定的なリーダーシップを担っています。

マッキンゼー・アンド・カンパニーで長年パートナーを務め、同社のグローバルなデザイン研究を主導。レッドドット賞を受賞した「Business Value of Design」シリーズをはじめとする研究を牽引しました。また、「Chief Design Officer Roundtable」を主宰し、世界で最も影響力のある50名のデザインリーダーを結集。彼らの仕事は、世界人口の8分の7に影響を与えています。

現在、Design Councilのシニアアドバイザー、Fortune誌のGlobal Advisory Council on Designメンバーを務めるほか、Dezeenのマスタージュリーを歴任。英国王立芸術大学をはじめとする教育機関で客員講師も務めています。

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登壇者

小西 雅子 教授(大阪)

WWFジャパン 自然保全・エネルギー担当 専門ディレクター/昭和女子大学 教授/元ニュースキャスター・気象予報士

小西 雅子氏は、気候変動およびエネルギー分野における研究・政策提言の実務経験を20年以上にわたり積み重ねてきました。国際環境NGOである世界自然保護基金(WWF)において、気候・エネルギー関連プロジェクトの企画運営やステークホルダー・エンゲージメントを幅広く担当。中央・地方政府、学界、産業界、メディア、市民団体など多様な関係者と連携して活動してきました。現在も環境省をはじめとする複数の政府委員会に参画し、日本政府内の幅広いネットワークを維持しています。
現在は、WWFジャパンの専門ディレクターとして活動する傍ら、昭和女子大学および京都大学大学院で教授を務め、さらに福島県の東邦銀行の取締役も兼任しています。

気象予報士として8年間の放送経験を持ち、2002年には「国際気象フェスティバル」で最優秀天気キャスター賞(グランプリ)を受賞。15年にわたるジャーナリズムのキャリアを通じて優れたコミュニケーション力を培い、特に気候・エネルギー政策をめぐるメディア戦略にも精通しています。

ハーバード大学ケネディ行政大学院にて行政学修士号を取得し、法政大学で公共政策学の博士号を取得。著書も多数あり、近著に『メディアの課題としての気候政策』(ミネルヴァ書房、2023年)があります。

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デレク・ウォーカー(大阪)

ウェールズ 未来世代コミッショナー

デレク・ウォーカー氏は、世界で唯一「未来世代のためのウェルビーイング法(Well-being of Future Generations Act)」を有する国・ウェールズの未来世代委員会のコミッショナーを務めています。本法の下で、政府や公的機関に対し、政策決定において長期的視点を持つよう助言・支援を行うことが委員会の役割です。コミッショナーの職務は、未来世代の利益を保護し、その声なきニーズを代弁することにあります。

ウォーカー氏は同職として2代目のコミッショナーであり、2023年3月1日に就任。
「ウェールズにおける緊急かつ変革的な変化の必要性」を訴えて活動を開始しました。

以前は、英国最大の協同組合開発機関「クンパス(Cwmpas)」の最高経営責任者(CEO)を12年間務め、地域の雇用創出やコミュニティ強化を支援。現世代のニーズを満たしつつ、将来世代の利益を損なわない発展を目指す方針へと組織の方向性を転換させました。

キャリアの初期には、ロンドンおよびブリュッセルでロンドン評議会の政策担当官として勤務。その後、英国「ビッグ・ロタリー・ファンド(ウェールズ)」渉外部長、ウェールズ労働組合会議(Wales TUC)政策・キャンペーン部長、さらにはLGBTQ+団体「ストーンウォール・カムリ(Stonewall Cymru)」の初代職員を務めるなど、多様な分野で経験を積んできました。

ウェールズ・クンブラン近郊の農場で育ち、ランニングとテニスを好み、読書を愛する一方、現在もウェールズ語を学んでいます。現在はパートナーのマイク氏とカーディフに在住し、成人した2人の子どもを持ちます。若き日はクルシセリオグ高校在学中にジャーナリストを志し、カーディフ大学で国際ジャーナリズムの修士号を取得。「まだ生まれていない人々の利益を守ることは、この上ない名誉だ」と語っています。

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メテ・コバン MBE(ロンドン)

ロンドン市 副市長(環境・エネルギー担当)

メテ・コバン氏は、2024年7月にロンドン市の環境・エネルギー担当副市長に就任し、首都ロンドンの先進的な気候変動対策計画の実施を統括しています。

副市長就任以前は、ハックニー区(ロンドン)の議員および気候変動・環境・交通担当の内閣委員として、気候危機への対応を目的とする6,100万ポンド規模の「グリーン・ニューディール」計画を主導しました。特に、地域団体が所有・運営する再生可能エネルギーを支援する「ハックニー・コミュニティ・エナジー・ファンド」を創設したことで知られ、これにより39の非営利団体へクリーンで持続可能なエネルギー供給を実現しました。

また、若者の政治参加を促進する慈善団体「My Life My Say」の創設者としても広く知られています。同団体が展開した「Give an X」キャンペーンでは、2024年7月の英国総選挙を前に48万8,000人以上の新規有権者登録を達成し、若年層の政治参加を大きく後押ししました。

その功績が評価され、2020年の新年叙勲において「若者への貢献」によりMBE(大英帝国勲章第5位)を受章。現在は、ロンドン・マラソン財団およびMy Life My Sayの理事も務めています。

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レイチェル・オア(ロンドン)

Climate Outreach 最高経営責任者(CEO)

レイチェル・オア氏は、気候変動コミュニケーションの専門機関である「Climate Outreach」の最高経営責任者(CEO)を務めています。同団体では、人々を気候変動対策の中心に据えるためには何が必要かを探求し、その実現を目指すチームを率いています。

Climate Outreachに加わる以前は、地域密着型住宅協会の全国ネットワーク「PlaceShapers」にて、組織戦略、会員支援、政策立案、キャンペーン活動を統括。特に地域性、コミュニティ、持続可能性に重点を置いた取り組みを推進しました。

それ以前には、オックスファム英国支部で国内プログラム部長を務め、貧困問題に関する政策提言、キャンペーン、実践プログラムを主導。また、住宅支援団体「Shelter」でも上級政策・キャンペーン職を歴任しました。

さらに、多様な非営利団体の運営にも携わってきました。インクルーシブな舞台芸術団体「エンジェル・シェッド・シアター・カンパニー」では理事長を務め、サフォーク・ハウジング・ソサエティでは社外取締役を歴任。
現在は難民支援団体「Refugee Council」の理事長を務めています。

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共催者名

ロンドン王立芸術協会(RSA)

SDGs+Beyond いのち輝く未来社会 ウィーク

持続可能性の未来:再生への挑戦

持続可能な開発目標の期限である2030年が間近に迫る中、英国は、気候変動対策を国の政策や計画に統合し、ネット・ゼロで自然が前向きな未来への公正な移行を加速させるという、野心的で使命感に満ちた公約を掲げています。

  • 20251006日(月)

    17:3018:30

    (開場 17:00)

  • 各パビリオン
  • ※プログラム開催時間・内容は掲載時点の予定となります。変更については、当WEBサイトや入場券予約システム等で随時お知らせしてまいります。
  • ※プログラムの性質上、実施主催者の都合等に因り、ご案内時刻等が変動する可能性があります。

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